輪読

【メモ】関誠『日清開戦前夜における日本のインテリジェンス』(ミネルヴァ書房、2016)より「第3章 天津条約後の情報と政策」(pp.145-271)

1880年代後半の情報活動と政策に関する検討。 陸軍・海軍で情報の分析が進み、政策に活用されていくのに対して、外務省が情報成果を活かせていないことを指摘。 概要 要旨:1880年代後半の日本の情報活動と1890年の対外政策論 陸軍 清国からロシアに焦点が移…

長勢了治『シベリア抑留』(新潮選書、2015年)より「第二章 昭和二〇年八月九日、ソ連軍、満洲に侵攻す」(pp.60-107)

『シベリア抑留』の第二章。第二次世界大戦中における日ソ関係、日ソ戦争、樺太・千島への侵攻、引揚げまでが書かれている。 以下、参考になったところなどのメモ ドイツ降伏後、日本が和平交渉の仲介役として選んだのはソ連 仮想敵国のソ連に仲介を依頼する…

小谷賢『日本軍のインテリジェンス』(講談社選書メチエ、2007年)より「第四章 情報の分析・評価はいかになされたか」(pp.109-140)

1 陸海軍の情報分析 分析とはどのようなプロセスか(pp.110-114) 情報分析の重要性 分析・評価は、収集したインフォメーション(生情報やデータ)の断片をつなぎ合わせてインテリジェンスを生み出していく過程。 収集したインフォメーションを生かすも殺すも情…

小谷賢『日本軍のインテリジェンス』(講談社選書メチエ、2007年)より「第三章 海軍の情報収集」(pp.79-107)

1 通信情報 X機関の設立(pp.80-84) 通信情報への着目の始まり 日露戦争中、ロシアのウラジオ艦隊「ロシア」、「クロンボイ」二隻が東京湾口外に出現した際、ウラジオ艦隊の発信電波を傍受。 組織的暗号解読活動の始まり 1929年、軍令部第二班(情報)に四課別…

長勢了治『シベリア抑留』(新潮選書、2015)における「まえがき」「第一章 ロシアの領土拡張およびソ連共産主義」(pp.22〜46)

この本の特徴 日本の戦争を欧米の侵略に対する抵抗であったと正当化し、シベリア抑留がソ連の国家的犯罪であるとする論調。 1.内容の要約 まえがき 本書の目的 シベリア抑留が少しでも多くの現代人に知られること。 シベリア抑留とは何か 概要 ソ連の対日参…