CLANNAD  第1話 「桜舞い散る坂道で」 の感想

俺たちは登り始める。長い、長い、坂道を。

欠陥を抱えた少年と少女が傷を舐めあいながら辛い人生に光を見出していくという構図は大好きです。 展開としては、やはりエロゲのアニメ化なのでヒロインをポンポン登場させなくてはいけないのが辛いところ。だが、それでもKanonの時に感じた「ヒロインをとっかえひっかえして遊ぶ」という感じは受けず、渚ルートにおける朋也の人の関わりという視点で描かれたいたので良好。人の輪と関係性がメインテーマになってくるので、期待したい。ココロに傷を負うおにゃのこを助けるという朋也の堕天使ヒーローっぷりを拝ませてもらおうか。

進学校で大学受験を目指さない者の行く先は暗い。勉学だけが高校生活ではないにも関わらず、その日常は薄っぺらいものになっていく。学校に生き甲斐を見出せず、毎日毎日馬車馬のように学校に行っては、狭い教室にぶち込まれお座りを強いられる日常。そんな朋也の生活に一筋の光が舞い降りる。その光となるのは原作エロゲ特有のおにゃのこの存在。つまりは、渚ちん。学校が大好きで、他愛も無い日常に幸せを感受できる心優しい女の子。だが、病気で留年して以来、進学校での立場は辛い。友達も無く一人ぼっちでいる彼女の救いとなるのは、主人公;朋也の存在。傷の舐めあいが始まっていく。

そして、双子の姉妹で同時に朋也に恋心を抱くようになり疑心暗鬼で精神崩壊担当の藤林姉妹。

元ヤンで女の子らしくなりたいと願う最強少女智代の顔見世が行われる。

そして物語の根幹となる「父親との不和」。父;直幸の堕落っぷりが原作よりはるかに強調されていたので、渚の家の夕食パーティーで家族の絆を見せ付けられた朋也の寂しさの心情がありありと表現されていてグッときたね。秋生と早苗の親っぷりも原作に基づくナイスさで、友達に恵まれないながらも家族の温かさを持っている渚の幸せが、朋也視点で浮き彫りになった。


父親の姿に耐えられず救いを求めて無意識に渚の下へと走ってきてしまった朋也に、演劇の練習をしていた渚が「朋也を導く自由の女神」のように映る描写にはハラショー!!