CLANNAD 番外編「夏休みの出来事」の感想・レビュー

今回のクラナドは、まさに「名前呼び」のおはなし。
古来より名前を晒す事は相手に支配されることを前提とした特別なイベント!!原作では渚ルートに入ると名前呼びイベントが発動しますが、アニメ版ではフラグクラッシュ編をやったため発動しなかった。その埋め合わせの補完となるのが、今回というわけさ。



「名前呼び」でここまできゅんきゅんできる恋愛を描けるのは原題では最早エロゲーだのギャルゲーだのというコンテンツしかないのかもしれない。だからこそ、奥手な二人がもじもじしちゃうという記号を脚本が描けば視聴者は頚椎反射でニヤニヤせずにはいられない。せっかく風子ちんがお膳立てしてくれた時に「名前呼び」イベントがあったのに、そこで達成できなかったのは残念だが、今回「名前呼び」の原動力となるのは春原の妹芽衣ちんだ。パン屋の手伝いや田舎純情少女の勘違い恋愛方程式で、奥手な二人を応援しちゃうぞ。強弱体質常時死亡フラグ立ちの渚だからこそ描ける些細な日常の大切さというやつだ。




中学生の少女芽衣ちんが指摘するところは結構的確。渚は自分を卑下してしまう癖がありイマイチ自信を持てないでいる。一方朋也は自分が普通には馴染めない異端分子なので堂々とすることができない。欠陥人間同士で傷を舐めあうにはドロドロ展開は興奮するなぁ、ということで朋也×渚ラヴラブ大作戦が展開されることに。だが哀しきかなそこは中学生の発想。彼氏が彼女に奢るのはイイカッコしいで虚栄心が満たされて嬉しいとかチャラオ男を分析しても、コイツラには通じないぜ!!一つのパンをおねだりする男にシナモンロールの爽やか吐息をはぁはぁしちゃうの。本当に初々しい、初々しすぎるといっても過言ではないでしょう。芽衣ちん発案のラヴラブフォーエバー作戦は失敗するものの、作戦の趣旨自体は朋也にとって汲み取られたらしくお手手つないでハッピーエンド。渚の「ずっと一緒です」宣言の後にアフターのお知らせがあるだけでもう泣けてくるぜ。

二期製作決定!!


家族の為にスパナを握りプロレタリアートまっしぐらな朋也就職編や慎ましくも幸せな新婚生活編。汐懐妊後の妊娠生活での朋也の夫っぷりや汐と引き換えに死亡する渚。その悲しみを仕事でのめり込むことで忘れようとする汐放置プレイや父親の役割に目覚めて頑張る父子家庭生活編。片親の苦労を描いた父との和解や汐まで死亡し愛するものが一人もいなくなるという絶望感など鬱シナリオが満載だ。興奮してきた!!クラナドは人生。

他の方々の感想

http://d.hatena.ne.jp/cointoss/20080328/1206663202

シナモンロール(ケーキ?)ちゃんと食えよ!
というか,あの状況で 「あーん」 ではなく息を吹き掛けるだけ,というある意味おあずけプレイにはビックリした.

2008-03-28

未だに手を繋ぐことすらままならない朋也と渚の良く言えば初々しい、悪く言えば煮え切らないカップルを見て、約束通り遊びに来た芽衣が2人を弄って遊ぶ後押しをする話。渚がKeyらしいと言うか、ちょっと変な女の子―今どき19・20歳でこんな子、リアルにいるんだろうか―だからと言うのもあるけど、こっちまで赤面させられるような素振りの数々には悶えるね。芽衣の知識も中学生にしては偏りすぎてるような…?マフィンは半分こすればいいんじゃね?息を吹きかけて甘い香りをお裾分けとか、発想が斜め上をいってるぜ(笑)。

現実にないものがここにはある!!