暁の護衛 二階堂麗華シナリオの感想・レビュー

暁の護衛』は新自由主義経済批判!!ジニ係数は0.4を超える。
抑圧される大衆下層市民のスラム化と監視社会の作られた箱庭で既得権益を守ろうとする特権階級。
内容は全体的に薄く、父親の歪んだ愛情は生存の術であったことに気づき、女を護る事に生存意義を見出すという展開。
勿論こんぼくでお馴染みライターさんなので、主人公はマッチョリズムでムンムンですの。

主人公のマッチョリズムと二階堂麗華のキャラクター表現とフラグ生成過程


主人公の朝霧海斗は屈強なボディーガード見習い。その能力は高いが、生まれを隠すために目立つことを好まず低空飛行。スラム生活の中でその能力を抜擢され養成学校で訓練を積むが、上流階級の生活には馴染めず学園を辞めようとしていた。そんな中、偶然にも資本家の娘の誘拐事件に首を突っ込むことになり、マッチョリズムテキストを遺憾なく発揮しながらお嬢様を助ける。海斗に助けられその活躍を目の当たりにしたお嬢様は、彼をボディーガードにすることを望むのであった。こうして学園をやめるはずだった海斗の用心棒ライフが始まる。海斗を雇ったお嬢は、気品があり自尊心が強く気位の高い二階堂麗華ツインテール。他の用心棒とは違い海斗は自分に気さくに話しかけてくれ対等に接してくれるので、今までかしずかれてきたお嬢ハートはきゅんきゅんしちゃうの。海斗のことをもっともっと知りたいと思うようになり、金と権力とコネと人脈を惜しみなく使うも正体は謎のまま。乙女心を揺れ動かしながら、かなりグダグダな学園生活描写のテキストを読まされつつ、フラグイベントを待つ。麗華の誕生会で階層格差の再生産を皮肉ったり、お嬢のパパンに下層階級を認めさせるためにスズメの肉をスラムに調達しにいったりしてイベント消化。新自由主義☆経済エリートの利益追求と特権階級の再生産→格差社会で二極化貧困化スラム化治安の悪化国民統合の解体→階級対立を隠蔽するためルサンチマンを煽り締め付けきびしくなるばかりで自己責任理論大展開→スラム殲滅大作戦でとうとう暴動革命勃発とかのストーリーは社会風刺大好きだなヲイ。


二階堂家に次第に馴染みつつあった海斗だが、二階堂家に仕えるものは反感や妬み嫉みを買ってしまうもの。海斗が最下層カーストにも属せない下層階級出身であることが暴露されれば麗華にも危険が及ぶ。自分の身を引くことを知った海斗はスラムへと舞い戻る。しかし海斗の不在は麗華にその恋愛感情を強く思い知らさせることになり、突撃スラム街。集団レイプされそうになりながらもなんとか海斗のもとへと辿り着く。喜びつつも躊躇いを覚える海斗だが、お嬢の決意を知ると、自分の過去を乗り越えるために、女の力を借りるよ、承認してね。それは、海斗の父親が大切にしてきた生存を肯定するためのアイテムの謎を解きか明かすこと。虐待されてきたと思い込み父親へのルサンチマンを生きる糧に変えてきた海斗にとって、そのアイテムは否定すべきものがはいっていなければならなかった。しかしそこで見たものは、愛する家族の思い出の品々。思い出語りを聞き終えた麗華は、海斗を肯定する。父親の虐待は歪んではいたがそれは愛だと。女に救われた貧困階層出身者は、自分の境遇と戦う強さを得る。取ってつけたかのように、父親の過去をお使いRPGで攻略し、元ボディーガードでご主人様の少女と駆け落ちをした結果スラムに辿り着いたことを知った。私を連れて逃げてとねだる麗華に対し、海斗は父親とは違う道を選ぶ。それに気づいた黒幕のオッサンは大慌て。だって黒幕のハゲは駆け落ちする父親を殺せなかったがために、海斗に同じ境遇になるように仕向けていたのだから。そこげ、ハゲの主人である麗華のパパンが登場し、下層市民との関係を認めてあっさり解決。俺たちの戦いはこれからだと言わんばかりのあのね商法で、二人で何事にも負けないよう強く生きるよエンド。