雑録

中の人などいない!の感想・レビュー

『中の人などいない!』は「ご当地ヒーローVSゆるキャラ」による宇宙人の地球抗争というおはなし。
軽快に進むネタ的なテキストに、熱血展開もありということで、娯楽性の強い作風。
キャラクター表現も可愛いし、主人公の人物像も良識的な熱い男だし、ストーリー性もある。
気軽にプレイでき、キャラゲーに終わらない面白さがAlcotの作品にはありますね。

中の人などいない!の体験版の概要

主人公くんは勤労学生でバイトをしながら学費を稼ぎ学校へ通う毎日。『とらドラ』よろしく強面なため周囲からは一歩引かれてしまう。そんな主人公くんだが、土方バイトの帰り道、「ご当地ヒーローVSゆるキャラ」の抗争に巻き込まれてしまう。その抗争とはなんと宇宙人の地球保護政策の在り方をめぐっての武力闘争であったのだ!!というスケールの大きいトンでも展開。なのに、テキストを読んでいてフツーに受け容れられてしまう不思議。設定では、宇宙人の地球保護団体には急進派と穏健派の二つの勢力があって、急進派が「ご当地ヒーロー」を用いて某都知事に介入し、政府の実権を握ろうとしているのだとか。それを見かねた穏健派が「ゆるキャラ」化したパワードスーツに身を包み、急進派の武力介入を防ごうとしているという構図。主人公くんは、この勢力のうち穏健派の団体にスカウトされて、トーキョーのために立ち上がる!!そしてこの抗争を止める過程において、都知事の娘や千代田区のヒーロー、ゆるキャラ団のリーダーや構成員と情交を深めていく。テキストのノリが基本的にはバカっぽい軽いノリでサクサクと進むし、思わず笑ってしまうのもいくつか。

攻略ヒロインのキャラクター表現とフラグ生成過程

キャラデザはとても可愛くて立ち絵もくるくると良く動き、服装のバリエーションも多いのであざとい文章に加えて見ていて楽しく感じられる。・・・が、どうしてもどこかで見たようなという既視感。以下、ヒロインの雑感

  • メインヒロイン…都知事の娘でふわふわ系天然キャラ。
    • 主人公くんは外見上のため、都知事の娘は立場のため、それぞれ周囲に腫れ物のように扱われていたが、そのためお互いが偏見なく接することができるという特性が発動して好感度が蓄積されていく。
  • クーデレ…都知事の娘を護る千代田区のヒーロー
    • 主人公くんが間借りするアパートの大家の娘。アパート経営は副業で本業はパソコンショップ。人見知りであるがツンドラ系で孤高を気取った女ではなく、ぬくもりを求めるクーデレ。父親の影響のため、それなりにえろげの知識に詳しい。大家の娘として主人公くんと接しているうちにその気質に惹かれていく。体験版でのイベントは、主人公くんのために主人公くんの部屋で主人公くんと一緒にインスタントラーメンを食べる描写だ!!
  • 炉利担当…ゆるキャラ団のボス
    • 宇宙人。地球保護政策穏健派で、急進派によるヒーローをつかった権力闘争を好ましく思っていない。立ち絵には髪アップ版と髪おろし版の二つがある。最初の登場の仕方では高慢な印象を受けたが、それも一変。純真な炉利ババアであり、色々と慮っているし理想があり、思考もしっかりしている。作品の設定と密接に関わってきているキャラなので、一番シナリオが深く掘り下げられそうな感じ。
  • ツンデレ担当…ゆるきゃラ団のエース。ひこにゃんの中に入って戦う
    • 百合、腐女子的妄想脳、ツンデレ、弄られ系というキャラ作り。体験版では「どうしてゆるキャラの中に入って戦うのか」という主人公くんの質問に過敏に過剰に反応しているので、本編では過去語りがメインとなってくるか。炉利に服従することに甘美な倒錯を抱いている反面、主人公くんのイイ奴っぷりに惹かれていくというわけさ。

わりと熱血展開もあるよ

戦いとは自分の正義を貫くために、互いを傷つけあうこと。
だが戦う意思のない人間に正義を押し付けるのは暴力だ。
正義面して暴力を振るう、そんなお前らを許さない。
お前らが語る正義なんて認めない。
お前らが騙るヒーローなんて認めない。
お前らが正義を名乗るなら、俺はそいつを倒す悪となる。
戦う力のない人々に代わって、俺自身が剣になる。