サキガケ⇒ジェネレーション「敷島なつめ」シナリオの感想・レビュー

いらん子扱いされた他者受容願望の強いドジっ子お姉ちゃんが存在意義を肯定するはなし。
ゲームをくだらないと決めつける親に反発し、能動的に自分の将来の進路を決定する。
魔法工学の領域を研究し、その先駆けとなるのだとハッピーエンド。
おそらく時系列的にサキジェネの数十年後がススノネセブンなんじゃないかとか思う。
そうすると原画師的にコラボが出たりするのだろうか?

敷島なつめのキャラクター表現とフラグ生成過程


  • いらん子の承認欲求を満たせ!
    • 敷島なつめは隣に住む幼なじみお姉ちゃん。幼い頃から一緒にいたけれどお姉ちゃんの両親はゲーム否定派だったので、お互いゲームの話しは避けてきました。しかしながらなつめはゲーマーとして成長しておりネトゲ界では定評のある人物になっていました。ゲーマーであることをカミングアウトしたなつめと一緒に3DアクションRPGで遊ぶようになるのですが、主人公くんはあまりなつめに頼ろうとはしません。そのため、なつめは自分が要らん子だと思い込み、他者受容願望に苛まされてしまうのです。作中でも表現されるめんどくさい女なつめに存在意義を与えてあげればフラグは成立さ。主人公くんは今までお姉ちゃんが手を差しのばしてくれるのを待っているだけで自分で必要としなかったと猛省します。お姉ちゃんは主人公くんに求められたかったのです。ですがなつめは恋愛感情に鈍すぎであり主人公くんの好意に気づきません。ならばと主人公くんは男を見せ、接吻を交わして気持ちを伝え合うのでした。



  • ゲームを認めない両親との戦い
    • フラグが成立した二人の間には、なつめの両親問題が立ちはだかります。ゲームをくだらんと頭ごなしに否定する両親に反乱を起こし、プチ家出。主人公くん宅に転がり込みます。そこでなつめはゲームをしながら自分の進路と向き合うことになります。なつめは自分が魔法を使えないことに対して劣等意識を感じていました。そのため、これからの世代で魔法が公になった時、人種差別が起こるのではないかと危惧したのです。そのため、一般人でも魔法に携われるように魔法工学の道を確立したいと願うようになるのでした。これが後のスズノネセブンの世界観と繋がるのですね・・・。そして物語は最終局面へ。対立を避けていただけでは道が開けないとなつめは両親に自分の考えを受け入れて貰おうと戦い、結果、両親の理解を勝ち取るのでした。この作品で強く意識されているのが教育におけるゲームの応用、つまりはゲームフィケ−ションです。才能を持っていても厳しい修行で潰してしまうことになりかねません。遊び半分ゲーム感覚で楽しく学べるようにしたいと主人公くんも自分の道を確立できてハッピーエンド!