サノバウィッチ(体験版)の感想・レビュー

魔女達が自己の願いを叶えるためにお悩み相談をしながら心の欠片を集めるはなし。
魔法少女の「集め物」としてはななつ色ドロップスなどが類似作品として挙げられる。
また表面的な人間関係に始終する主人公くんが他者の内面に踏み込んでいく成長物語でもある。
主人公くんが悩んだり葛藤したりする内面描写もきちんとなされている。
体験版では欠片集めのライバルキャラが登場するところまでプレイできる。

サノバウィッチ体験版の概要


  • 諦念・レジグナチオンな主人公くん
    • 主人公くんは人生を諦め周囲から一歩引いて学園生活を送る人物像です。しかしながら友達が皆無というわけではなく、フツーにクラスメイトと「当たり障りのない」人間関係を構築していますし、主人公くんを心配してくれる悪友A・Bも存在します。。けれども「当たり障りのない人間関係の構築」は社会に出てからは非常に有用なスキルですが、学園生活においては「人間関係において失敗を経験しない」ということにも繋がります。失敗して挫折することで転び方を学んでおかないと大人になってからが大層脆い。学級経営を担当するクラス担任はその事実を危惧しており色々とお節介を焼いてきます。なぜ主人公くんは人生を諦めてしまっているのでしょうか?それは主人公くんが他人の思いを感じ取れるという特殊スキルを持っていることに起因していました(・・・というか2015年発売作品って「感情読み取れる系主人公くん」多いな!!1月『夏ノス』、2月本作品、3月『はなのの』と3ヶ月連続!!)。人の妬みや恐怖、ストレスや敵意などの負の感情は主人公くんにとって脅威であり、そのため、他者と深い人間関係を結ぶことを敬遠していたのでした。主人公くんの異能は死んだ母親から継承されたものでした。主人公くんの母親は耳が聞こえないハンデを負っていたので魔女となり他者の気持ちを感じる能力を身につけたのです。父親から話を聞くと、母親はその能力を肯定的に捉えていたようで、主人公くんも自分の引き継がれた能力に何か意味があるのではないかと思うようになっていきます。こうして主人公くんは自らの意志でオカルト研究会の入部を決意したのでした。主人公くんが入部を決断するシーンはなかなか面白かったし父親および先生とのやりとりは結構好き。



  • 引っ込み思案な自爆っ娘メインヒロイン綾地寧々
    • メインヒロインの綾地寧々さんは周囲からはクールキャラとして見られています。どんな人物にも分け隔てなく対等に接し、自分の主張はあまりせずに相手を立てることにより、学園の人気もうなぎのぼり。しかしどんな人物にも分け隔てがないということは、心を許せる特別な相手がいないということにも繋がります。学園生活を送るに当たって綾地さんは常に気を張っていなければならなかったのです。綾地さんがそうなったのは理由がありました。なんと綾地さんは魔女であったが故に他者と一歩引いた人間関係しか構築できなかったのです。本作においての魔女は【自己の願いを叶えるために「代償」を捧げて契約し、他者の思いの具現化である「心の欠片」を集める存在】という設定です。契約の際の「代償」はランダムなのですが、綾地さんの場合は「気分が昂揚すると発情してしまう」というものでした。この日も発情してしまった綾地さんは火照った身体を「かどおな」で鎮めていました。はいお約束のシーン「主人公くんに秘密バレ」展開ですね。
    • そして綾地さんの魔女家業に主人公くんが協力をすることになります。そのきっかけは「心の欠片」吸収事件。主人公くんは「諦念」という問題をかかえていましたが、それにより穿たれた「心の穴」が、これまで集めてきた綾地さんの「心の欠片」を吸収してしまったのです。主人公くんの「心の穴」が塞がれば「心の欠片」は戻ってくるとのこと。こうして主人公くんは自らの意志でオカルト研究部への入部を決めました。綾地んはこれまで独りでやってきたので「秘密の共有者」である主人公くんの存在は今まで望んでいた「心を許せる」人間となります。主人公くんと一緒にオカ研活動「悩みの問題解決お助け」を行っていくうちに次第に好感度蓄積がなされていきます。ある程度仲良くなっていくと、綾地さんはもともとクール系キャラなどでは全然なくぽわぽわ系でありおなぬーに関して自爆するアホっこの側面も見せてくれるようになります(発情した後濡らしてしまい履く物がなくスースーしてしまうところとかろーたーを発見されてしまうところなど)。



  • 友達幻想;因幡めぐる
    • 因幡めぐるは友達幻想がテーマ。大図書館のかなすけやココロファンクションのイモウトでも同じテーマが扱われていましたね。女子の小規模協同体内部におけるスクールカーストヘゲモニー争いが描かれます。めぐるは高校デビューをしたものの、インフルエンザにより年度初めの学校行事に参加できなかったため、クラス内部におけるグループ構築がある程度形成されておりクラスに上手く馴染めていないのだとか。そんなめぐるをクラス内に馴染ませるのが2章のテーマとなっていきます。ここでコミュニケーションツールとして使用されるのがモンハンです。共同プレイを行うことによりクラスメイトとの交流を図る作戦が決行され「ある程度」は上手くいきます。またモンハン大作戦により主人公くんや綾地さんにも懐くようになり、「ホントウのトモダチ」を欲するリア充幻想の伏線が張られていきます。めぐる√では「モンハンを男に媚びるための道具として使用したと見なされた」という描写やめぐるの過去の地味子時代のトラウマが炸裂されるのでしょう。めぐるが傷つき悩み煩悶する様子を上手く描いてくれることを期待しています。余談ですが2章ではお悩み解決として初デートのプランニングの相談を受けます。デートプランの検証として疑似デートを行う際に回転寿司を喰いに行った所が個人的にツボに入りました。


  • 男装ライバル;椎葉紬と百合娘に狙われた生徒会長;戸隠憧子
    • 3章でようやく攻略ヒロインが出揃います。話の流れとしては「会長後継者問題」に男装ライバル椎葉さんと生徒会長戸隠先輩のキャラ紹介が絡んでいきます。まずは男装ライバルですが、このキャラは魔女になる際の契約において「女の子の格好をすると吐瀉物をまき散らす」ことが代償となっているようです。新感覚吐瀉物系魔法少女の椎葉さんは、行く先々で「心の欠片」をかっ攫っていきます。主人公くんが解決した「会長後継者問題」でも「心の欠片」をかっ攫おうとするのです。
    • 「会長後継者問題」イベントは以下の通り。戸隠先輩が後継者と見込んでいた人材は実はガチ百合であり、生徒会の仕事云々ではなく戸隠先輩と同じ仕事を共有したいから生徒会副会長になっていたのでした。ガチ百合さんは自分が異常であることを過去のトラウマから充分自覚しており、戸隠先輩への想いを押し込めて生徒会から去ろうとしていたのです。これに気づいた主人公くんは自分も心を押し込めた結果「がらんどう」になってしまっていたので、ガチ百合さんが現実と折り合いをつけられるように手助けします。嫌われたっていいじゃない。自分の心を打ち明けるんだと陰に日向にフォロー開始!その尽力もあって結局は報われなかったものの心を解き放つことに成功します。こうしてガチ百合さんは生徒会長に立候補する踏ん切りをつけたのです。
    • 悩みが解決してよかったね!!じゃあ「心の欠片」を回収だ!というところで綾地さんVS椎葉紬という構図になり体験版はお開き。続きを買ってね!と夜伽シーンの体験版に移動します。どうやら主人子くんのトモダチポジションの和奏さんも攻略できるようです。ドラクリオットはサブキャラのニコラが一番可愛かったのでどうなることやら。