雑録

すみれ 感想・レビュー(2)ピンク救済編

「孤高ぼっち」ピンク編は「人間関係に悩むのが嫌なら関係構築を放棄すれば良い」という話。
ピンクのトラウマは継父にココロを開こうとした瞬間に自殺されてしまったこと。
大切な人を喪いたくないなら、大切な人を作らなければ良いというありがちな展開。
拒絶することで自我の崩壊を守ろうとするピンクに対して主人公くんは無条件承認。
一度は何もできずに崩れかけた主人公くんだが、傍にいることだけはできると立ち上がる。
†「俺は何度だって、お前に手を伸ばすよ」。
主人公くんに救済されたピンクは自分を守るための「関係構築の放棄」をやめるのであった。

ピンクシナリオ概要


  • 孤高ぼっち
    • ピンクは周囲の人間関係を拒絶し、孤独を孤高と読み替えて、敢えて親しい人々を作ろうとしない孤高ぼっち。しかし努めて独りでいるようにしていたら、本当に感情を表現することができなくなってしまったのです。クラスメイトに強引に誘われて付き合った遊園地において、ピンクは観覧車で遠くの景色を眺めることを楽しんでいたのにも関わらず、「つまらなそうにしている」と指摘されてしまいます。愕然とするピンクでしたが、それであるならばと、関係構築を諦めて放棄してしまうことにしたのでした。実はピンクは結構周囲に恵まれており何かと気遣ってもらえて、友達も出来たことがあったのですが、3回仲良くしたら捨て去るようにしていたのです。
    • 主人公くんはこの3回見切りを巧みにより切り抜け、ピンクと関係構築を果たします。そしてピンクの本質に触れ、本心を大切にしたため、好感度は鰻登り。しかし、仲良くなればなるほど、ピンクは自罰意識が高まっていきます。どうしてピンクは人間関係を構築しようとしないのでしょうか?その背景には義父の自殺があったのです。



  • 継父の自殺
    • ピンクは幼少期に母子家庭であることから、なかなか周囲に馴染めず内気な性格をしていました。ブランコに乗って友達に背中を押して欲しいと思いながらも、砂場で独り遊びをする寂しい境遇。そんなピンクに転機がやってきました→母親の再婚。継父はたいそう立派な人物で懐かないピンクに対して諦めずに手を差しのばし続けてくれました。頑ななピンクのココロは次第に融かされ、次に手を差しのばしてくれたら、手を掴み取ろうと決めたのでした。しかし継父は日を追うごとに衰弱し、ピンクがココロを開いた当日に、自殺をしてしまったのです。ピンクは継父の自殺は自分のせいだと思い悩み、成長後に自分は悪くなかったのだと知ってからも、差しのばされた手を掴むことができなくなっていたのです。こうしてピンクは継父の自殺に縛られ、自分に良くしてくれる人たちを切り捨てることでしか、自我を保てなくなっていったのです。



  • ピンク救済
    • ピンクがどんなに頑固であったとしても、ピンクの寂しさを知ってしまった主人公くんは、ひたすらピンクを構い続けます。ピンクは徐々にオープンハートしていくのですが、トラウマが発動し、主人公くんとの関係構築も切り捨てることにしたのでした。ピンクに拒絶された主人公くんもまた、自分が駄目人間であった時のトラウマがすみれ編と同様に発動し、精神崩壊しかけます。そんな主人公くんを支え励ますのは、救済したすみれやネットモの多恵さん。主人公くんは、格好つける必要など無い、自分に出来ることをやるとの悟りを開きます。主人公くんに出来ることは、どんなに状況に陥っても、それでも一緒にいることはできるという無条件承認。後ろ向きだってネガティブだって立ち止まったっていいじゃないか。「俺は何度だって、お前に手を伸ばすよ」の台詞の所は名シーンだと思います。こうしてピンクは救済され、トラウマによる人間関係構築破壊を乗り越えることに成功したのでした。