乙女理論とその後の周辺「エッテのキャラクター表現」について

おとりろFDにおけるエッテの役割は主に以下の三点である。
遊星さんに「善性」を維持させること
遊星さんの後ろ盾となり地位を保障すること。
遊星さんの妹;りそなと友人関係を築くこと。
本編においてエッテシナリオはとてもグダグダだったのできちんとリベンジできていたと思います。

エッテのキャラクター表現に関する雑感


  • 遊星さんに「善性」を維持させること
    • エッテの存在意義の第一要因となっているのがコレ。遊星さんは妹りそなを守る為に賢しくならんと決意します。しかしそれは遊星さんの良さを殺すことにも繋がるのです。遊星さんがりそなやメリル、ルナ様たちから信頼と好意を得ていたのは、遊星さんの「善性」でした。この「善性」は遊星さんが母親やスタンレーから播かれたものを育成したものでしたね。そんな遊星さんが監禁された際に自分を見失いかけたところ、エッテが駆けつけ遊星さんを承認するのです。今まで他者から認めてもらえることの少なかった遊星さんにとって、これは何よりもの後押しとなりました。遊星さんに自分の長所を気づかせ、自分が自分であるという根源を思い出させたのです。これにより遊星さんはアンソニーを騙すのではなく、家族愛を語ってお互いを理解しようと試みたのです。これにより遊星さんの善性がアンソニーの心を動かすことに繋がり、アンソニーは自立・意志を確立していったのです。



  • 遊星さんの後ろ盾となり地位を保障すること。
    • 大蔵家との対立で万事休すとなった遊星さんを掩護射撃。衣遠お兄様の身柄を巡るやりとりにおいて、衣遠お兄様を排斥しようとする頭首さまとスルガさんに対し、アンソニー・遊星さん・りそなの三人で立ち向かいます。しかし、政局は衣遠お兄様排斥に傾いてしまうのです。このような中で、エッテがマスメディアを通して掩護射撃をしてくれます。コンテストで優勝をかっさらい、モデルとしての役割を果たしたエッテはインタビューで遊星さんとの交際を宣言し、遊星さんが大蔵家の一員であることを強調するのです。こうしたおかげで遊星さんに発言権が認められ、衣遠お兄様を一族の中に引きとどめておくことに成功したのでした。



  • 遊星さんの妹;りそなと友人関係を築くこと。
    • エッテアフターのメインテーマ。りそなは兄の遊星さんをエッテに取られてしまい無意識化に不満が蓄積していました。また遊星さんの立ち位置も不確かなものでありました。そのためエッテはその後の方針を示すことを促します。結果、遊星さんが「パタンナー」として実力を示すことが肝要となり、りそながデザインし、エッテがモデルとなることに決まりました。しかしりそなは他人が着る服をデザインすることをまだ受け入れておらず、エッテに着せる服がなかなかデザインできませんでした。そんななか、遊星さんはりそなが初期にデザインした案を型に起こしエッテに着せてみせるのです。ゴスロリデザインでもかまわない、自分がしたいデザインをりそなにして欲しいことを示し、りそなも期待に応えるのでした。短い。