雑録

あきやま陽光『さぐりちゃん探検隊』(1)〜(5)における文明滅亡後の世界

『さぐりちゃん探検隊』とは、インドア派の男が女目当てにアウトドアに興じるweb漫画。
幼少期に病弱で外出できなかった少女はいつしか自然と触れ合うことに焦がれることになる。
成長し元気になった少女は積年の思いを叶えるべく、今、ピクニックへと出かけるのであった。
ゲーム大好きのヒッキー主人公くんは、そんな幼馴染の少女に釣られて、探検に付き合う。
人の生活圏にある自然、人工物と自然の調和などがテーマなのだが・・・
人間がかつて営んでいたが放棄された生活や産業を自然が再征服しているスポットが結構あって良い。

第1回「根岸森林公園一等馬見所」

かつて遊んだ病弱だった幼なじみの少女が成長して元気になっていた。泣きゲーだと実はホスピスで最期の時を過ごすために解放されたと邪推してしまうのですが、そうではない。趣旨は今まで外出できなかった分、外に出かけてロマンを探そうぜ的なノリ。様々な蘊蓄が紹介されるのだが、放棄されてしまった過去の遺物についてヒロインが語る所が好き。第1回では現在は使われていない70年前に閉鎖されたとかいう競馬場にツタが生えている様子を熱く語ってくれた。

第2回「北の丸公園

虫取りをする。知識だけは豊富なメインヒロインが虫取りから講釈を賜るのだが、全く採れない様子をご堪能ください。主人公くんはすぐにマスターします。そんな中、闇雲に網を振り回し、最後は破いてしまいます。絶望するメインヒロインを見て、なんだかかわいそうになってきたと評されるところに情緒が感じられますね。

第3回「学校探検」

主人公くんがとても良いやつ。高校入学後の自己紹介で旧校舎に惹かれて入学したとのたまうメインヒロイン。しかし旧校舎は取り壊されていると告げられどす黒いオーラへ。周囲が距離を取る中で、我らが主人公くんは、学校探検へと誘ってあげるのです。ここでアウトドア部の先輩が仲間になります。

第4回「鋸山(前編)」

メインは「地球が丸く見える展望台」。しかし私は採石場の蘊蓄の方に興味を惹かれた。江戸時代〜80年代まで石を採っていたとのこと。なぜ放棄されたのかスゲー気になる。やっぱあれかプラザ合意からの貿易自由化で海外との国際競争に負けたパターン?

5話「鋸山(後編)」



最終目的は「地獄のぞき」といって崖から地上を見下ろすスポットなのだが、「石切場」が一番の見せ場であるといっても過言ではない。かつて人間が開発したけれども、放棄され、その上に自然が折り重なった風景がステキ。今はやりのポストアポカリプスの匂いがしますね。採掘当時に使っていた機材から伸びる雑草とかいい味出してる。