『抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか?』(体験版)の感想・レビュー

既成の価値観を押し付けてくるマジョリティに対し、自らの思想信条を掲げるマイノリティが変革を唱える。
利潤追求至上主義に陥り、偏った法律を無批判に尊び、多様性を認めようとしない社会をぶっ潰せ。
処女崇拝の主人公くんが同性愛妹、純情処女ビッチ、年上先輩炉利、モブ系自称ピザを率いて純愛を貫く。
一見するとバカゲーであり、不特定多数との自由性愛を推奨する地区で生き残りを賭けて戦うサバゲー風味。
体験版は仲間を集めて反体制勢力を構築し、反旗を翻すところまでプレイできます。セカンドOPも見られます。
公式の略称は何故か「ぬきたし」。

体験版概要

  • 一見するとバカゲーモノだが、実態は既成の価値観を押し付けマイノリティを弾圧する社会の変革を描く
    • 物語の舞台は公開フリーセックスが観光資源となっている小島。過疎化が進み限界集落であった所、性交による地域振興を掲げた与党系知事により、不特定多数との自由性愛により地域振興を図る政策が行われ、見事成功したというわけです。旧来の島民は知事を神の様に崇めるようになるのですが、その一方で、理不尽な条例が施行されていき、社会的少数派の人々は圧迫されるようになっていきました。主人公くんは純愛を思想信条としているため、島内で生き残りを賭けて戦うこととなります。
    • そんなに処女厨だったらフリーセックスの島に来るなよと思われるでしょうが、主人公くんは交通事故で両親を亡くしてしまったため、社会的に自立するまでは亡き祖父母の生家に身を寄せるしかなかったのです。妹に学力を身に付けさせるためにも主人公くんは膝を屈するわけにはいかないのです。主人公くんの心が折れかけるたびに遺影を見て奮起するシーンは結構好きだっりします。
    • 主人公くんの大目標は社会変革。兄大好きで同性愛妹の橘麻沙音、炉利先輩の渡会ヒナミ、処女ビッチの片桐奈々瀬、モブ系自称ピザの畔美岬を率いて反体制勢力を結成。フリーセックスを奨励する地域で純愛を守り抜くことを目標にドスケベ条例をぶっ潰す!を合言葉にサバイバルしていきます。当面の目標は、陰で主人公くんを支援してくれる少女:琴寄文乃を見つけ出し確保すること。果たして主人公くんたちは社会変革に成功するのだろうか!?

  • 体験版までのメインヒロインは処女ビッチ:片桐奈々瀬
    • 片桐奈々瀬はギャルビッチ。おそらく主人公くんの幼馴染であろう伏線が張られており、実はビッチではなく純愛派で処女を守るためにビッチのフリをしているようです(主人公くんは真正ビッチだと思っている)。外見はチャラチャラしているギャルであるものの、中身は母性溢れるオカン属性。慣れない家事炊事に苦戦する主人公くんが家事代行サービスを頼むと、処女ビッチさんがやってきて、アレコレと世話を焼いてくれるのです。丁寧に作ってくれる料理で胃袋を掴まれた主人公くんは夫婦漫才を繰り広げるようになります。またキャンキャン喚くのではなく、理性的な会話や相手を尊重するやりとりが行われ、全然ギャルじゃないじゃんってことが明らかになっていく所が見所となっています。ダンドリズム。そして今まで上手く性交を躱していた奈々瀬が強姦されかけたところを主人公くんが救い、フラグが成立して、仲間となります。
    • 主人公くんは童貞インポとされていますが、実は童貞でなく、しかもビッグマグナムの所持者でした。主人公くんの童貞の定義によれば愛無き中田氏は性交ではないとのこと。そんな主人公くんが処女崇拝を掲げて拗らせてしまったのは過去にワケアリな事情があったことがにおわされており、それがこの処女ビッチ:片桐奈々瀬と関係があるようなのです。筆頭ヒロインは炉利先輩の渡会ヒナミなのですが、完全に片桐奈々瀬がメインをはっています。