北へ。White Illumination「愛田めぐみ」シナリオの感想・レビュー

脱サラして美瑛で酪農を営む農家に労働力として手伝いに行く話。
酪農描写をガッツリやるのかと思いきや搾乳と牛の出産イベント程度。
しかしながら、雄牛の処分と食物連鎖の話は結構グッときます。
日中は農家の娘と一緒に富良野北竜町にお出かけして楽しむことがメイン。
JC3なので全体的にコミカルでありカウントダウンイベントでもすっ転びます。
本編はずっと一緒にエンドだったので主人公も農学部志望になるかと思いきや・・・
FDで主人公は大学に行く理由もないと言い出し、夢を見つけろと年下に説教される。

愛田めぐみのキャラクター表現とフラグ生成過程

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  • 美瑛の酪農農家へお手伝い
    • 美瑛の酪農農家の手伝いの依頼を受けるとめぐみルートに突入!めぐみの母親は妊娠しており、その農作業の補填的な労働を担うことになります。主人公の主な仕事は朝と夕方の搾乳作業の手伝い。牛やその乳搾りの説明などが興味深いですね。このまま『動物のお医者さん』よろしく酪農イベントが中心になるのかと思いきや、日中には農作業の手伝いもなく、めぐみと一緒に美瑛周辺にお出かけをします。富良野のラベンダー畑や熱気球体験、北竜町のひまわり迷路などを楽しみましょう。日中べったりとなるので好感度が上昇するのも当然のはなし。途中でめぐみの母から荒井さんなる人物とめぐみが交際しているので様子を見て来て欲しいと頼まれるのですが、アライグマだったというオチになります。乳牛の出産にも立ち会い、主人公の労働期間は終わりとなります。

 

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  • 酪農農家ならではの食物連鎖の話が結構グッとくる
    • 冬編では琴梨の家に親戚であるめぐみも集りプチ親族会状態に。母一人、子一人の春野一家が賑やかになり陽子さんも満更ではない様子。めぐみシナリオで印象的なのは函館編の食物連鎖の話。美瑛で酪農の説明を受けた時、仔牛が雌なら育てるけれども、雄だと業者に出すという話をされるのですが、その業者に渡された雄牛はどうなるのか?ということが語られます。当然、屠殺されるわけでして、幼少期に真実を知っためぐみはショックが大きく、鮮魚店などの市場も苦手意識があったのだとか。それでも父親から命を繋ぐ話を聞き、食物連鎖を受け入れられるようになったのだと。特に畜産系って家畜を愛着もって育てるわけで、それを殺して肉として食うのだから様々な葛藤が生じるでしょう。それをテーマにしたのは酪農ヒロインっぽさが出ていて結構良かったかと思います。

 

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  • 本編とFDでノリが違いすぎ→将来の進路を考えたくないからめぐみちゃんを逃げ場にしていたんだ
    • めぐみはJC3であるためか、結構コミカルな描写が多いです。足元に注意してね!と言えば木にぶつかりコントの様に落雪を食らいます。最後のカウントダウンのシーンでも走ってきて、こけて、照れ笑いをして、くるくる回る等動きが豊富!さらに接吻のシーンも特別にデコチューです。
    • そしてめぐみは酪農農家に誇りがあり、本編でも主人公とずっと一緒にいたいとしきりに描写がはいるのでてっきり酪農農家エンドかと思っていました。そのため北大農学部帯広畜産大学か高卒で婿養子かと勝手に思っていたのですが・・・なんとFDでは主人公が将来を考えたくないが故にめぐみを逃げ場にしているという説教展開になり、将来の夢をきちんと考えてね!エンドになります。せやかて本編の夏編で就労経験して酪農農家に目覚めたとちゃうん!?とプレイヤーの皆さまはツッコミたくなったのではないでしょうか?めぐみは本編とFDで立ち絵やキャラ設定や声優の演技も結構違います。

 

本編で良かったところ

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