2020-06-16 戦後アメリカ史 受験世界史 戦後史 世界史 世界の指導者 (1)反共政策 (2)アメリカ;アイゼンハウアー政権(共和党;任1953~61) 2.アメリカ合衆国の動揺 (1)ケネディ政権(民主党;任1961~63暗殺) (2)ジョンソン政権(民主党;任1963~69:ケネディ暗殺で大統領に就任) (3)ニクソン政権(共和党;任1969~74辞任) 3.冷戦終結前後 (1)カーター民主党政権(1977-81) (2)レーガン共和党政権(1981-89) (3)ブッシュ(父)共和党政権(1989-93) (4)クリントン民主党政権(1993-2001) 世界の指導者 (1)反共政策 ①国際社会の指導者…軍事・経済力を背景にソ連に対抗して世界を指導するべきとの主張が高まる。 ②労働者抑圧…タフト・ハートレー法:1947年に制定された労働組合運動を制約する法律。ニューディール時代にワグナー法などで保障された労働者の諸権利が大幅に制限された。 ③赤狩り 背景:ソ連の原爆保有や朝鮮戦争の長期化による苛立ち → 左翼運動や共産主義思想を弾圧 内容:リベラル派の官吏、外交官、軍人、文化人などをすべて共産主義者として決めつけて追放する煽動的な運動。自殺者が出たり、人々の間に相互不信感が深まるなど、アメリカ社会に傷を残した。共和党上院議員マッカーシーが弾圧の先頭に立ったのでマッカーシズムと呼ばれる。 (2)アメリカ;アイゼンハウアー政権(共和党;任1953~61) ①ノルマンディ上陸作戦の元連合国軍総司令官。朝鮮戦争の終結を公約して当選。 ②ソ連の斡旋により北緯38度線上の板門店で朝鮮戦争の休戦協定が成立。 ③1954年 ジュネーブ協定の調印を拒否。南ベトナムのゴ=ディン=ディエムを援助。 ④1955年 ジュネーブ4巨頭会談で米ソ冷戦の雪どけ始まる。同年開催のバンドン会議での第三勢力の結集に対抗する意図もある。ソ連代表はブルガーニン首相だが、フルシチョフ書記長も出席。 ⑤1959年 フルシチョフ訪米により平和共存合意 → 翌年のU2型機事件で流産 2.アメリカ合衆国の動揺 (1)ケネディ政権(民主党;任1961~63暗殺) ①アイルランド系カトリック教徒(非WASP).共和党のニクソンを破って就任。 ②ニューフロンティア政策をかかげて黒人への差別撤廃を求める公民権運動を支持 →キング牧師らがワシントン大行進を行う。 ③1961年:カストロ政権の打倒を目指すCIAのキューバ侵攻作戦に失敗 ④1961年:東ドイツでソ連がベルリンの壁を構築 → 米ソの緊張激化 ⑤1962年:キューバ危機。最終的にソ連が妥協しミサイルを撤去. ⑥1963年:部分的核実験停止条約に米英ソが調印(仏・中が拒否;世界の多極化)→中ソ論争激化 (2)ジョンソン政権(民主党;任1963~69:ケネディ暗殺で大統領に就任) ①1964年:「偉大な社会」を掲げて黒人差別を禁止する公民権法を制定 ②1964年:「トンキン湾事件」を口実に1965年に北爆開始。 ③1968年:ヴェトナム戦争反戦運動、黒人暴動の激化で大統領選挙不出馬を表明 ④1968年:北爆の停止を宣言して北ヴェトナムとの間にパリ和平会談スタート→ニクソン政権の1973年にパリ和平協定が締結されアメリカ軍撤退。 (3)ニクソン政権(共和党;任1969~74辞任) ①1970年:ヴェトナム戦争を終結させるため、カンボジア・ラオスに米軍を侵攻させる。 ②1971年:ヴェトナム戦争によるドル危機対策として金とドルの交換停止 ③1972年:中ソ論争に乗じて中華人民共和国を訪中。 ④1973年:パリ和平協定が成立して米軍がヴェトナム撤兵。 ⑤1974年:ウォーターゲート事件(ニクソン再選委員会が民主党本部で盗聴!)で辞任→フォード 3.冷戦終結前後 (1)カーター民主党政権(1977-81) 「人権外交」を展開し、経済援助を取引材料として圧力をかけた。エジプト-イスラエル間の和平には成果をあげたが、イラン革命やソ連のアフガニスタン侵攻の対応に苦慮した。 (2)レーガン共和党政権(1981-89) 内政:「小さな政府」…行政改革、自由競争の奨励、社会福祉の縮小を行う。 外政:「強いアメリカ」…軍備を拡大し、ソ連との対決姿勢を強める。 末期:「双子の赤字」…財政、貿易での赤字が拡大。経済の弱体化を招き、対ソ協調に応じた。 (3)ブッシュ(父)共和党政権(1989-93) ソ連のゴルバチョフと協調して冷戦の終結に成果。 イラク大統領サダム=フセインのクウェート侵攻に対して1991年の湾岸戦争でイラクを制圧。 経済の悪化で国民の不満が高まり大統領再選に失敗。 (4)クリントン民主党政権(1993-2001) 外交:民主主義と市場経済の拡大戦略を提唱。パレスチナ暫定自治協定でイスラエルとPLOの相互承認をさせたことに功績。 内政:好調を続ける経済を背景に財政赤字の解消に成功。女性や黒人なども多数起用し、当初は高い支持率。 末期:女性スキャンダルをめぐり大問題に。上院で無罪となったが政治的威信に大きな傷がついた。