戦後ソ連史

1.ソ連の「雪どけ」と平和共存政策

(1)スターリン死(1953)後の政策転換

  • ソ連共産党第20回大会(56年2月)における「雪どけ」 →東欧諸国に衝撃!!!
    • a)スターリン批判…フルシチョフによる秘密報告。個人崇拝・大量粛清・大国主義などを理由にスターリンを批判。
    • b)平和共存…社会主義国と資本主義国は互いに平和共存できるという考え。中国はこれに反発し、中ソ対立が激しくなる原因となった。
    • c)コミンフォルム解散…1956年4月。スターリン批判や緊張緩和の中で解散された。

(2)フルシチョフの対アメリカ外交

  • ソ連の軍事的優位
    • 大陸間弾道弾実験成功
    • 人工衛星打ち上げ成功…1957年10月。ソ連がスプートニク1号と呼ばれる世界初の人工衛星を打ち上げアメリカに衝撃を与える(スプートニク=ショック)。ちなみに日本の教育にも大きな影響を及ぼし、理系教育が拡大され、社会科は経験主義社会科から系統主義社会科へと転換した。
  • フルシチョフ訪米
    • 1959年9月。ソ連の最高指導者として初めて訪米。アイゼンハウアーと会談した。アイゼンハウアーの訪ソと米英仏ソ4か国首脳会談が約束されたが60年初めにU2偵察機ソ連領内で撃墜され、お流れ。

2.ソ連の威信低下

(1)ブレジネフ時代(1964~82)

3.ペレストロイカソ連の崩壊

(1)ソ連社会の停滞(1970年代~)

  • ①農業:生産不調。原油や金を輸出して大量の小麦や飼料を輸入。
  • ②工業:コンピュータなどの先端電子産業部門で欧米日に立ち遅れ、環境汚染も深刻。
  • ③政治:硬直化した共産党一党支配のもとで若い人材が登用されず。
  • ④文化:反体制派文化人の国外追放策により文化面でも停滞。ソルジェニーツィンなど
  • ⑤外政:アフガニスタン侵攻(1979)
    • ‣国際世論の批判を浴び、米国との関係も緊張。
    • イスラーム教徒の反政府ゲリラによる抵抗で泥沼化。
  • ★1983年ブレジネフ死去→ 後継のアンドロポフとチェルネンコも死去!→1985年 ゴルバチョフの登場!!

(2)ゴルバチョフの改革

(2)-1.ゴルビーの内政
(2)-2.ゴルビーの「新思考外交」

(3)ソ連の解体

4.ソ連崩壊後のロシア情勢

エリツィン政権(1991~99)

  • 1991年8月の反ゴルバチョフ=クーデタで保守派の鎮圧に活躍し、ゴルバチョフに代わって最高実力者となった。91年12月、ソ連崩壊後のロシア連邦初代大統領に就任し、CISの指導者となった。
  • 果断な実行力でロシアの資本主義化を進めたが、独裁的傾向も強かった。

プーチン政権(2000~08)

  • 旧ソ連KGB出身。貧富の差の拡大、汚職の流行、マフィアの横行に対し、力による抑え込みマスコミ支配による情報統制、原油高騰による経済の回復などを通して政権の安定を図った。