生霊復活譚。橘花の本体は植物人間状態で病院に入院中。
巫女であった橘花は生命が持つ青春の輝きを可視化する異能を持っていた。
家族旅行の前、橘花は違和感を抱くが、それを言い出せず家族は死亡した。
一人生存した橘花は親戚の嫌がらせを罰として受け入れ暗い学生生活を送る。
橘花の心の救いは幼少期の主人公との交流であったが間接的に溺死させてしまう。
これを悔いた橘花は自己の青春の輝きを主人公に分け与え、植物人間となった。
生霊の橘花のお陰で青春とは何かを見出せた主人公は橘花を復活させようとする。
その方法は青春カウントの増加であり、世界を旅してインスタすることであった。
聖橘花のキャラクター表現とフラグ生成過程
- 家族を見殺しにしたという罪の意識
- ノベルゲー業界では生霊ヒロインが吐いて捨てるほどおり、まさにバーゲンセール状態(知名度の高い生霊ヒロインは『Kanon』のあゆとか)。そのような状況の中で様々な生霊ヒロインと差異化しつつ物語を紡いでいくことが求められます。では本作品の生霊:橘花はどのような点が特徴として挙げられるでしょうか。それは強い自罰意識と言えるでしょう。橘花は巫女であり青春の輝きを可視化できる異能を持つという設定です。ある時、橘花の家庭は家族旅行をすることになるのですが、橘花はその際違和感を抱きます。しかし折角の旅行に水を差すわけにもいかず誰にも言い出せなかったため、案の定交通事故に巻き込まれてしまったのです。この事故で生き残ったのは橘花だけであり、橘花は自分が家族を見殺しにしてしまったという強い罪の意識を抱えることになったのでした。
- 主人公の溺死の要因を作ったという罪の意識
- 涙の別離エンド
- 時は流れ、主人公は高校生になります。しかし主人公は青春になど目もくれず勤労学生としての日々を過ごしていたのです。これを看過できなかった橘花は生霊として顕現!主人公が青春出来るように影に日向に支えていきます。これが各ヒロインのルートだったのですが、グランドルートでは主人公が橘花を選んでしまうのです。主人公とフラグ構築しイチャコラするなかで、橘花はマイナスとなっていた青春ポイントを急激に増加させていきます。しかし橘花は青春ポイントがマイナスだったからこそ生霊となれていたので、青春ポイントがゼロまで戻ったら死んでしまうとかいうのです。感動の別れが演出され、橘花が消えるところでエンディングになります。ゼロ年代泣きゲーを思わせるようなノリ。
- エピローグでサクッと復活
- ところが(ご都合主義的に)橘花は一命をとりとめました。このあと主人公がとった手段というのが、青春ポイントの増加。マイナスからゼロになったのだから後は増やすだけ!青春ポイントは青春している人の周囲にも影響を及ぼすとのこと→→だったら俺がもっと青春するしかないじゃないか!と立ち上がるのです。--主人公は橘花が生霊の時に趣味としていたインスタに目を付けます。橘花は世界を回って映え~な写真を撮りたがっていました。それ故橘花の代わりに主人公が世界を回って青春した様子をインスタに上げ続けていきます。そしてついに橘花は植物人間状態から回復するのです。生霊の時の記憶を失っていた橘花でしたが、インスタを見ながら徐々に記憶が蘇っていき、主人公がどんなに橘花を想っているかを知るのです。こうして復活した橘花は改めて主人公と世界を回るよとハッピーエンドを迎えます。
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参考