【それ散る】ボストン茶会事件 -Boston Tea Party-【雪村小町】

王雀孫先生の作品の一つに『それは舞い散る桜のように』というノベルゲーム史に残る名作があります。通称『それ散る』と呼ばれるこの作品は、世界史上の出来事をネタにしてユーモア溢れる笑いを提供してくれます。その中でも特に語り継がれているのが、ボストン茶会事件を題材としたシーンです。ここでは、アメリカ独立革命に触れたうえで、『それ散る』におけるボストン茶会事件のイベント(5月6日)を記録しておきたいと思います。

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1.茶法の制定から独立戦争勃発までの流れ

〔……〕1773年には本国議会は、東インド会社を救済するために、インド産の茶を免税して直接植民地で販売することを許す茶法 Tea Act を制定した。この制定に強く反発したボストン住民は、停泊中の東インド会社の船舶に潜入し、茶箱を海に投下するというボストン茶会事件 Boston Tea Partyを引き起こした。これに反発した本国政府は、ボストン港を閉鎖する強硬な態度をとった。

本国政府のこの強硬姿勢に反発した植民地の代表は、1774年に大陸会議 Continental Congress を開いて本国に自治の尊重を要求したが、本国政府は軍事力で抵抗をおさえつけようとしたため、翌75年にボストン近郊のレキシントンやコンコードで武力衝突が発生した。この武力衝突を受けて、植民地側は各植民地の民兵に加えて、大陸軍を組織し、ワシントン Washington(1732~99)を総司令官に任命した。〔……〕

(『詳説世界史研究』山川出版社、2017、309頁)

2.用語確認

2-1.茶法 Tea Act

東インド会社に茶を本国の港で輸入関税を払うことなく植民地に直送することを認め、植民地でより安く茶を販売できるようにした1773年のイギリス法律。北アメリカ植民地の人々は彼らに茶税を払わせるための企みとみなして反発し、ボストンの茶事件が起こった。
(『山川 世界史小辞典(改定新版)』山川出版社、2004年、423頁)

2-2.ボストン茶会事件 Boston Tea Part

茶法に反対する人々が、1773年末ボストン港に入港した茶積み船を襲い、東インド会社の茶を海に捨てた事件。イギリス本国政府はこの事件に対する懲罰として、翌年ボストン港の一時閉鎖、マサチューセッツ植民地の特許状の取り上げなどの抑圧的な措置をとったため、他の植民地も結束して本国の措置を非難し、本国と植民地の関係も悪化した。
(『山川 世界史小辞典(改定新版)』山川出版社、2004年、648頁)

3.それ散るのテキスト

俺の愛すべきリゾットが、レモンスカッシュが、ミネラルウォーターが、すべて尋常ならざる赤みを帯びて無残な姿に変りはてていたのだ。

俺はその紅茶ではない紅茶色の物体を目の当たりにして、困惑の海に溺れた。

俺はリゾットの中に埋没していた、見覚えのないティーバッグを上空に引きあげた。茶葉の詰まった濾紙からぼだぼたと赤いしずくが垂れおちる。

小町「いえ、雪村は何も」

雪村は神妙な顔つきで、静かにかぶりを振った。

小町「それは一瞬の出来事でした。イギリス本国の茶条例に異を唱える植民地人の一団が現れたかと思うと、次々に積み荷の茶葉を海に投げ込んだのです」

小町「深紅に染まるボストン港。これぞ世にいうボストン茶会事件ですね」

舞人「で、その植民地の方々はどちらへ消えたのだ」

フタをあけて雪村のティーポットを覗くと、当然のようにティーバックは入っていなかった。

小町「今ごろは大陸会議を開いて本国に抗議しているはずです。これが受けいれられなければ、レキシントンで武力衝突が起こることでしょう」

舞人「……なるほど。アメリカ独立の背景はよく分かった。ありがとう雪村。草葉の陰でワシントンも喜んでいることだろう」

赤錆色の液体を、俺は喉を鳴らして一気に飲みほし、音を立ててグラスを置いた。

舞人「ふふん、なかなかイケるじゃないか。これぞ自由と平等の香り、そして近代民主政治の味わいだ」

俺がさわやかに微笑むと、雪村はわずかに唇を噛みしめた。

しかしすぐに笑顔をつくって俺に真っ向から対峙する。

その横では、青葉ちゃんが無邪気にパフェをほおばっていた……。

4.『それ散る』で雪村小町とボストン茶会事件をネタにバトル(夫婦漫才)するシーンまとめ

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