喪男(社会人)が女性と付き合うために「モテ」の努力をする話。キャラゲー。
冒頭で上司とギャルとバーテンダーから説教されるのでちょっと辟易するかも。
社会人モノは人によって合う合わないが激しいから合う人にとっては合うかも?
ライター間のすり合わせがされておらず設定矛盾がいくつか存在するのも悲しい。
缶コーヒーしか飲まないとか言ってた主人公が毎朝コーヒーを飲むとか言うんだぜ。
多くのプレイヤーが缶コーヒーを箱買いしてんのかよとツッコミを入れたハズである。
社会人モノで価値観押し付けられて説教されるのは辛い
第一関門「説教」、第二関門「「モテ」の努力」、第三関門「滑っている掛け合い」
- ①オシャレ説教
- 主人公は社会人男性です。仕事は順調であるものの、彼女いない歴=年齢の喪男であり冒頭から説教を食らうことになります。居酒屋で上司との飲みに付き合うと説教され、梯子したバーではバーテンダーの女性から説教されます。そしてギャルJKから「モテ」のイロハを伝授され、その努力をしていくことになります。ここら辺が読んでいて辛いところ。ある特定階層の価値観がさも一般的なものであるかのように語られ、その価値観に近づくように努力することが至高であるかのような論調には辟易してしまいます。ギャルJK枠については、近年ウザいギャルから弄られることを主眼とした作品が散見されており、それをオマージュして攻略対象に取り入れています。主人公に対して「親愛の情」として「弄り」を行っているのですが、相手を劣等視した上で優越感を満たす手段になっているので質が悪い。おそらく「ギャルJK」というブランドに相手にしてもらっているという所が大衆に遡求していると分析されます。
- ②設定矛盾
- プロローグでは主人公がモテ男改造計画することが主軸となるので、説教役のバーテンダーとモテ指南役のギャルJKしか出てきません。そのため残り2ヒロインのエピソードが用意されています。1人目は個人経営の喫茶店でバイトするJD、2人目はアパートの隣に住んでいるOLです。
- JDの場面で問題のコーヒーイベントが登場します。オシャレな喫茶店でたくさんの種類のコーヒー豆が提示され主人公が戸惑うという流れなのですが、ここで主人公は缶コーヒーしか飲まないというのです。しかし打って変わって他の場面では朝に目を覚ますためにコーヒーをブラックで飲んでいるという文章が登場します。ここから導き出されるのは缶コーヒーの箱買いしかない!!JDは合鍵を渡すと部屋に侵入して食事を作りに来ます。
- もう一人の攻略キャラであるOLは所謂ポンコツ美人とかいうジャンル。パッと見は有能そうに見えるけれども、その実態は残念であり、私生活はだらしないというパターン。宅配ボックスの荷物が間違っていたので直接渡そうとピンポンしたらだらしない部屋着で現れます。
- ③SMEE化したHOOKSOFTの末路
- 最近のHOOKSOFTは姉妹ブランドであるSMEE化が激しくノリの良い展開とギャグテイストの掛け合いでテンポを上げているのですが、今回は掛け合いがあまり面白いとは感じられませんでした。特に滑っているのが主人公の一人ボケツッコミ。作中では切れのあるツッコミとか賞賛されていますが、主人公の言動はかなり痛々しく、巨大フォントの多用がそれにより一層の拍車をかけています。以上により説教・モテの努力・滑っている掛け合いの三点セットが立ちはだかるので、これを超えられた人たちは本作品を楽しむことができるのではないでしょうか。
缶コーヒーしか飲まないとかいう主人公が毎朝コーヒーを飲んでいるとかいうテキスト
①缶コーヒーしか飲まないという主人公
②主人公、朝にコーヒーを飲む
③メッセージアプリでヒロインにコーヒーは好きかを尋ね、自分はブラック派という
HOOKSOFT作品のうち感想を書いたもの
- 『放課後シンデレラ』 (HOOKSOFT(HOOK)) (2020-08-28)
- 『どっちのiが好きですか?』 (HOOKSOFT(HOOK)) (2019-11-29)
- 『Eスクールライフ』 (HOOKSOFT(HOOK)) (2019-05-31)
- 『PriministAr -プライミニスター』 (HOOKSOFT(HOOK)) (2013-08-30)