ゾンビランドサガリベンジ 第9話「佐賀事変 其の弐」の感想・レビュー

佐賀県復県運動の立役者がゆうぎりだった!という話。
人の世はいつも「人」という徐福の言う通り政府とコネを持つゆうぎり大活躍。
諦めかける青年運動家の頬をビンタして奮起させ、人斬り暗殺者をも打ち倒す。
さらには落とし前として斬首の対象となり、武力蜂起を鎮めることにも成功した。
こうしてゆうぎりの活躍により、見事佐賀県は復活したのであった!
人生の意義をゆうぎりは佐賀県に見つけたのであったという泣ける話。

ゆうぎりが命を賭して守った理想が令和の時代で花開く

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  • 封建遺制からの解放をその象徴たるゆうぎり(女性で娼婦)が成し遂げたという尊さ
    • 復古主義の佐賀ではなく新しい佐賀を作ろうと理想に燃える百崎喜一。その理想は単なる一青年の夢に終わるかと思いきやゆうぎりの支援により急速に実現実を帯びてきます。広がる支持者層。しかしながら運動は過激化の方向へ向かい、旧士族層は武力蜂起を決意します。喜一は都合よく使われポイされてしまったのですね。そして喜一の親友であった伊東正次郎は人斬りの生き残りであり、政府に謀反を起こす人びとを切って捨てる役割を担わされていました(るろ剣)。喜一は自分の行動により、多くの人を死なせてしまったばかりか、伊東の刀を抜かせることにもなってしまったのです。ショックは大きい事でしょう。喜一の心は折れ、諦めかけてしまうのです。
    • ここで大活躍することになるのが、我らがゆうぎり姐さん。ゆうぎりは政府高官とのコネを使い佐賀県復県運動の支援と百崎喜一の生存保障を託します。圧倒的コネ力。さらにその戦闘技能も凄まじく、伊東正次郎を迎え討ったのでした。伊東に喜一を殺させなかったということもさることながら、伊東に引導を渡してその人生に意味を与えたということでもゆうぎりの姐さん力はパネェっすな。さらにゆうぎりの活躍はとどまることを知らず、自分が斬首の対象となることで落とし前をつけ、それ以上の事件に発展しないよう鎮めることにも成功したのでした。徐福に生きる希望を与えていたのもゆうぎりであり、まさに佐賀県独立の背景にはゆうぎりの存在アリというエモい回でしたね。
    • 最後は明治の喜一が抱いていた理想が、令和の時代に実現していることが回収され、ゆうぎり姐さんの人生が肯定されるよエンド。そして喜一が作ってくれた佐賀県で令和の時代において、ゆうぎりは自分の「個」の幸せを追求することができるというエモさ。一見すると抑圧される女性で娼婦というゆうぎりの属性が、それを逆手にとって当時の封建遺制を打破することになったのです。

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