雑録

ウマ娘「駿川たづな」シナリオの感想・レビュー

たづなさん√で語られるテーマは、散って逝ったウマ娘たちの夢の跡。
内容はウマ娘の育成をサポートすることに人生の意義を見出した女性の話。
トレセン学園には何人も入学するがスカウトを受け活躍できるのはごく一部。
多くのウマ娘たちが結果を残せず夢破れて学園を去る。だからこそせめてサポートしたい!
異常に怪我のケアに敏感になることからは、怪我のトラウマがあることがうかがえる。
そしてウマ娘と張り合える脚力を持つことも重要な伏線となっている。
真っ当に考えると、選手生命が断絶しサポートに第二の人生を見出した女性。
転じて怪我をして走れなくなったウマ娘、大穴でトレセン学園に宿った怨念の具現化形。

駿川たづなのキャラクター表現とフラグ生成過程


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  • 勝ったものが正義なら負けた夢はどこへ行くのか
    • 駿川たづなはトレセン学園の理事長秘書。所謂、緑の人。トレセン学園のサポート役であり、その仕事に情熱を捧げる様子は、おでかけの最中に会話からうかがい知ることができます。ラーメンを食べに行ったり、映画を見に行ったり、お疲れの時には休憩させたりしながら、好感度を蓄積していきます。ついには少しのおしゃべりのはずが熱が入りすぎて朝チュンしてしまうほど。
    • そんなたづなさん√ですが、しばしばチラつくのがトレセン学園における敗北者たち。プレイヤーは周回次第で必ず勝利できるウマ娘をプレイするわけですが、成功を掴めるウマ娘はほんの一握り。多くのモブキャラウマ娘たちが結果を残せず学園を去ることが明らかになります。一部の勝者を作り出すために多くのウマ娘が踏み台となっているわけですね。だからといって彼女らが「いらない」というわけではなく、競争により切磋琢磨しなければ業界に未来はありません。敗残者となりしウマ娘が学園に抱く複雑な思いはものすごい未練があるでしょう。
    • さらには、たづなさんも怪我に対してトラウマがあるような匂わせがされています。厳しい世界での競争は、怪我や病気を生み、満足に走れなくなってしまうウマ娘も多くいることが語られるのです。そしてその直後に足をもつれさせて転び、トレーナーさんに手当をうけるイベントが挿入され、感謝の言葉が述べられます。フツーに考えると、たづなさんも何がしかの競技のプレイヤーであったことが察せられます。自分は怪我でプレイできなくなってしまったので、その悔しさを十分に知っているので、サポートに生き甲斐を見出したのでしょう。しかし、そこで目にしたものはもっと過酷で、多くの敗残者を見せられることとなり、たづなさんのソウルジェムが徐々に濁っていく……闇落ちしそうなたづなさんを救済するのがトレーナーさんの役目!と考えることもできるでしょう。
    • 巷で話題になっているのはたづなさん=ウマ娘説。たづなさんがウマ娘を追いかけ回すというトンデモエピソードがあることから、上記イベントと合わせて、走れなくなったウマ娘こそがたづなさんで、それでもトレセン学園にしがみつき、今ではサポートやってると解釈すると悲哀さ溢れる展開になりますね。大穴の予想となるのがたづなさんはトレセン学園を去ることになった多くの敗残者たちの怨霊の具現化系というもの。サポートに拘るのも、せめて今いるウマ娘たちにはトレセン学園で気持ちよく過ごしてもらいたいというのも、悔しさとか未練とかによるものだったり?そんなわけで、現実世界においてもどの業界を見ても必ず夢破れて去っていく者たちがいるわけで、そういった人たちの未練を感じさせる味のあるシナリオでした。

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