【感想】ウマ娘「秋さびて、想ひ綴る」におけるキングヘイローとカワカミプリンセスの親子愛について

今回のイベストは技芸の継承を題材とする神事の奉納を通して競走馬の血統の維持保存がテーマとなった。
ダンシングブレーヴと母グッバイヘイローの良血を受けてなおGⅠ1勝で終わったキングヘイロー
その娘であるカワカミプリンセスは2006年のオークス秋華賞に勝利しGⅠ2勝をもたらした。
キングヘイローからカワカミプリンセスに託された想いを軸にイベストは展開されていく。
イベストでは神事の主役にキングが立候補し猛練習を重ねるも怪我をしてしまい代役にカワカミがつく。
カワカミはキングがどれだけ熱意を持って役に取り組んでいたかを痛感し果たせなかった思いを引き継ぐ。
そんなカワカミに対してキングは髪飾りをプレゼントし、自分とお揃い結びにして本番に挑ませる。

キングヘイローはヘッポコ・ポンコツさの側面が描かれやすいけど良いお母さんになりそうだよねステークス

偉大な母親を超えるために努力するキングヘイロー

アプリでのキングヘイローシナリオは偉大なる母親:グッバイヘイローへのコンプレックスがテーマであった。キングがどんなに一生懸命頑張ったとしても母親は競走馬生活に否定的であり自分を認めようとしてくれない。キングは自らを一流ということでしか自我を保つことが出来なかったが、それにより専属契約が上手く行かなかった。そこへキングに寄り添うトレーナーが、俺が「一流トレーナーだ!」をすることによって結ばれるのである。そしてどうしてこんなにヘッポコなのよ私たちはぁという名シーンに代表されるような艱難辛苦を越えながら二人三脚・人馬一体をすることにより、トレーナーとキングは成長していったのである。
 

キングヘイローの想いを継ごうとするカワカミプリンセス

一方のカワカミプリンセスは史実ではキングヘイローの娘。そのためファンアートではトレーナーとキングの娘として登場し、子育てに奮闘するキングのイラストが良く描かれている。ウマ娘でのカワカミプリンセスは、姫を目指すが怪力マッチョとして戯画化されることが多くぶちかましますわ!なお姫様である。そんなちょっと脳筋っぽいカワカミを母としての愛を注ぎながらキングが指導することになるのが今回のお話。キングのルームメイトであるハルウララもおり、キングのママっぷりが良く表れるシナリオである。
 

カワカミにお揃い結びをしてあげるキング

イベストの流れは以下の通り。キングたちはトレセン学園の代表として神事に参加し、舞を奉納することになった。その舞の内容が師匠の技を受け継ぐ弟子というもの。当初はグッバイヘイローの跡を目指すキングヘイローが主役に立候補し、猛特訓を重ねるが、怪我をしてしまう。そんなキングの代役となったのがカワカミプリンセス。彼女は役をこなす中でキングの熱い想いを痛感することに成り、自分もまたその想いに応えようとする。キングはカワカミを良く指導し、髪飾りを贈る。カワカミはキングとお揃い結ぶになったことで士気が上がり本番も見事に成功を果たす。こうしてグッバイヘイローキングヘイローカワカミプリンセスの親子三代の関係性が描かれたのである。
 

キングの想いに応えてカワカミは神事をやり遂げる

やはり破壊力バツグンであったのがキングとカワカミがお揃い結びにするシーンであろう。以降もカワカミは事ある毎にキングとお揃いにし、やんわりと注意をうけてしょげるのだが、そんなカワカミを見てキングは照れくさそうに彼女の想いを受け容れお揃いを許すのである。二次創作などでは、キングは母親から否定されて育ってきたため子育てがちゃんと出来るか不安になる描写とかも入れられることが多い彼女だが、しっかりとカワカミと向き合って接していたことに尊さがあった。

お揃い結びはキングとカワカミの絆の象徴となった

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