ウマ娘「聖なる夜に重なるキセキ」の感想・レビュー

存在してくれるだけで何もしなくても尊いと言われても、だからこそ自発的に何かがしたいという話。
生まれついてのお姉ちゃんであるハヤヒデは率先して何もかもやってしまう気質であった。
クリスマスの準備もそうであり、タイシンやチケゾーの為にとパーティーの準備はバッチリだ。
だがそれはタイシンにとって何もやることが無いに等しく、寂しさを感じずにはいられなかった。
ハヤヒデはタイシンがいてくれるだけで充分だというのだがタイシンもハヤヒデに何かしたかったのだ。
だが何もできないタイシンはスマホゲーに興じる(フリをする)ことしかできなかった……
しかしそんなタイシンだからこそ同様の境遇に陥ったオグリのもどかしさを感じ取ることができたのである。

存在と自発性(何かをしてもらったらそれに報いたいと思う感情)

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  • ナリタタイシンビワハヤヒデに対して抱くもどかしい思いがオグリキャップを救う
    • クリスマスパーティーを行うことになったBNWの三人衆。しかしその準備はすべてハヤヒデがやってしまったぞ!さすがは天性のお姉ちゃん属性。ナチュラルボーンお姉ちゃんだ!そんなわけでハヤヒデの気遣いのおかげで準備があっという間に終わってしまい、タイシンはやることが無く手持無沙汰になってしまいます。タイシンに出来ることといったらスマホゲーをするくらいでした。ハヤヒデはタイシンやチケゾーがいてくれるだけで充分よく存在そのものが大事なのでした。一方で、何かをしてもらったら、それに報いたいのが人間の感情というもので、いてくれるだけで良いと言われても、自分だって何かをしたいのです。しかしそれが何かは見つけることができず、またタイシンはツンデレ属性のため、もどかしいキモチを押し込めたままスマホを弄ることしかできなかったのです。タイシンが無意識に抱く感情。それは後ろめたさや引け目といったものだったのでしょう。しかしこのようなタイシンの複雑な感情がオグリキャップを救うことになるのです。
    • オグリキャップは最近調子が悪くレースで勝てない日々が続いていました。そんな中ファンたちが催してくれたクリスマスパーティーに参加することになります。ファンにとってはオグリがパーティーに参加してくれるだけで価値があるものになります。しかしオグリはファンたちのために何かがしたかったのです。オグリはハヤヒデに助言を求めることになりますが、ロジカルで分別を弁えているハヤヒデは上記と同じく、オグリに対してもいてくれるだけでファンは喜ぶのだと諭します。しかしそんな二人を見て介入せずにはいられなかったのが、ナリタタイシン。一方的にしてもらうだけでなく、自分だって何かをしたいのが当然だろうという趣旨のことをハヤヒデに言うのです。この言葉がオグリを後押しし、ハヤヒデの自論を改めさせることになります。タイシンが自分が当事者の時にはそのもどかしい想いを意識化・言語化できなかったのに対し、オグリのケースを見て口をはさむことで、それを意識するというムーブは大変素晴らしいものとなっています。こうしてナリタタイシンビワハヤヒデの友情はまた一歩深まったのでした。

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