ブルーアーカイブ「仲正イチカ」絆ストーリーの感想・レビュー

器用貧乏で何事も人並み以上にこなせるが故に情熱を欠き達観しがちであった少女が自分の感情と向き合う話。
仲正イチカは糸目がチャームポイントの女の子。客観的に物事を捉えるリアリストで同年代の生徒より達観していた。
そんなイチカの性格は自己の能力の高さに起因しており初見で何でもこなせるため情熱が湧かなかったのである。
それ故イチカは心の奥底で煩悶していたのだが自分の悩みは他者への嫌味となることを理解しており言い出せなかった。
イチカが初めて胸を開けたのは先生に対してだけであった。そんなイチカに先生は自分の気持ちに素直になるよう説く。
イチカ本人は仕事を割り切ったものと見なしていたが先生はイチカが自分の仕事に嬉しさを持っていると見抜いていたのだ。
先生はイチカが自分で悟らせるように仕向け、自分の感情を解放し素直になる様に助言していく。

仲正イチカのキャラクター表現とフラグ生成過程

仕事に対し一線を引いていると嘯きながらもキチっと処理しに行くのが伏線

仲正イチカは正義実現委員会なるものに所属している糸目ガールな女の子。だが他の委員たちとは異なり、正義一辺倒ではなく客観視しており、仕事に対して一線を引いていた。また高いスペックを誇るが故に何でも初見でこなせてしまうため熱中できるものが無く、情熱をもって何かに取り組める人々に羨ましさを感じていた。

だがもし仮にイチカが自分の内面を吐露しようものなら、嫌味になってしまうことは分かり切っていた。卒なく初見でギターを弾けるイチカが、一生懸命ギターを練習している生徒に対して、ギターがすぐ弾けてツマラナイから悩んでいるなどと言ったら総スカンを食らうことは自明であったであろう。だからこそイチカは自分の悩みを吐露することが出来ず、胸に秘めたままシコリとなっていたのである。だが先生になら自分の気持ちを打ち明けることができる。胸を開いたイチカは自分の悩みについて先生に語っていくのだ。

情熱に欠け、仕事に対して一線を引いているというイチカだが、よくよく見ると実はそうでは無かった。大事になっていないからとスルーしていた案件も後でちゃんとキッチリ処理しており、子どもの風船が飛ばされれば身体を張って巨木に登り取ってあげることなど朝飯前だったのである。このようにイチカにとって正義実現委員会の仕事とは嬉しさの感情を発露させるものであり、本人も無意識的には満更でもないと感じていたのだ。だからこそ先生は正実の仕事があんじゃん?と思ったのだが、自分でそのことに気付かせなければ意味がないと考える。それ故、自分の気持ちに正直になって向き合えと助言するのであった。おそらく別衣装のイチカが来た時、このことに気付くんじゃないかな?

器用貧乏であるが故に情熱に欠けるイチカ
能力の高さ故に飽き性なイチカ
自分の悩みを人に言えず煩悶していた所、先生がドンピシャの反応を返してくれた際に開眼したイチカの図
線引きして程々と言っていた仕事に情熱をもって取り組んでいる姿を見られたイチカ
イチカは先生に対して胸を開き自分の悩みを打ち明けることができた
イチカにとって正実の仕事がそうなんだよ!と婉曲的に助言するシーン