ブルーアーカイブ「河和シズコ」絆ストーリーの感想・レビュー

有能で士気も高いため自ずと過重労働になりがちで、成果を上げても結果として自滅してしまう少女の話。
河和シズコはお祭り開催の資金源を稼ぐため自ら和風喫茶を経営すると共に看板娘として働くヤリ手ババア。
だがスペックが高く勢いがあるもののお祭り野郎が故にブレーキが利かないため最終的に破綻してしまう。
茶店ではドジっ子和装メイドのキャラ作りであざとさアピール狙ってる?と大盛況となるが過労で倒れる。
海の家フランチャイズ化計画では経営を広げ過ぎたため画一的となりサービスが低下したため崩壊の危機を感じる。
そんなシズコのピンチを救うのはいつだって先生であり、倒れたシズコを癒し、シズコの本質的意義を回帰させる。
先生の懐で癒され復活したシズコは全て諦めずに手にしてやると再燃し再び歩き出していく。
「立ち絵とスチル違過ぎ選手権」で上位に入るし、「見た目と声優のギャップ激しいコンテスト」でも入賞した。

河和シズコのキャラクター表現とフラグ生成過程

ドジっ子メイドを演出し可愛さアピール狙ってる?

河和シズコの労働意識にはシンパシーを感じる。彼女は能力が高いが故に何でもこなせるのだが、お祭り気分のバフにより勢いで行動するためブレーキが利かず、知らず知らずのうちに体力・気力・精神力が摩耗していき、最終的に倒れるのである。短期決戦では良いが、長期的スパンの長い戦いで一定の結果を出して働き続けることには不向きだったのである。そのため通常ならばバッドエンド直行フラグまっしぐらになるのであろうが、シズコには救済をもたらす存在がいる。それが先生であり、シズコが倒れたり落ち込んだり悩んだりした時には、その温かい懐で包み込み癒してあげるのである。先生に支えられたシズコは勇気100倍となり、ウィークポイントを改善しながらも、夢を諦めずにまた頑張るのである。シズコは先生という理解者ができたことで闇落ちせずに済んでる感があるな。

先にシズコシナリオのテーマ性について述べたが、キャラ造形ではあざとさアピール狙ってる策士として表現されている。シズコはお祭り大好き娘でありお祭り開催の資金源とするため和風喫茶を経営すると共に、自らホールスタッフとして現場にも出ているという八面六臂の活躍っぷり。喫茶店では和装ドジっ子炉利メイドとしてキャラ立てしておりわざと失敗して萌えを醸し出すサービスを提供している。またお祭り開催のために鍛えた対人交渉スキルやコネの構築、渡りをつける技術は素晴らしい才能を持っていた。留まることを知らないシズコ。だが上述したように彼女にはお祭りバフがかかっており勢いで行動するためブレーキが全く利かないため、大丈夫のように見せかけて置いて、ある日突然倒れるのである。

水着イベントも根本的には同じで、海の家をフランチャイズ化して手中に収め、多くの支店を切り盛りするようになるのだが……。利益重視の多店舗経営は次第に画一的になっていき、看板娘シズコのドジっ子サービスをウリにする独自性は次第に希薄化していく。大規模多店舗経営に目が眩んでいたシズコはそれを忘れており、先生の助言で視察に行った際に、単なる喫茶店に成り下がっていたことに気付くのである。ここでシズコは先生に励まされて原点回帰していく。ここでシズコが凄かったところはモチベを取り戻すと全てを諦めない行動にでること。支店を畳んで経営リソースを集中するのかと思っていたら、画一的なサービスと共に支店にも地域性を出すことで経営を立て直そうとするのだ。

そんなシズコの可愛さが発露するのがバレンタインイベントであり新商品開発のアドバイスを貰いたいと先生を巧みに喫茶店に呼び出し、試食と称して様々な商品を出し甘い時を過ごす。尚且つ先生の好みを全て聞き出し、先生用にカスタマイズした先生の為の甘味を生み出すのである。勿論先生にはこれが市場には出回らず、先生だけのオリジナル商品とは決して伝えはしないところにシズコのあざとさとか奥ゆかしさがあるな。

キャラ作りを指摘され憤慨するシズコ
シズコがしんどくても頑張れる理由
ブレーキが利かず倒れるシズコ
先生の懐に包まれて再起するシズコ
フランチャイズ化により画一的なサービス提供となり独自性が消える
全てを諦めない女、シズコ