【感想】ブルーアーカイブ「ネバーランドでつかまえて」(2021.08.26~09.09)

加齢による老化と肥満を受け容れられずストレスにより育児放棄したBBAが幼女化して現実逃避する話。
妙齢の婦人であるシュンは甘味の誘惑に勝てず腹はブヨブヨ、老化により肌荒れが目立つようになっていた。
現実を受け容れられないシュンは必死に若さにしがみつこうとするが、それがストレスの原因になっていた。
それ故、保母としての仕事に対しても集中力を欠き、子どもたちの世話をする人生に倦み始めていたのである。
そんなシュンはついに若返りの薬に手を出すに至り、コナン君よろしく子どもの身体を手に入れる。
若さに溢れたシュンは普段は分別ある大人として我慢して来た欲望を一気に爆発させ仕事の責任も放棄する。
大人になることを拒否し子どものままでいたいと駄々を捏ねるシュンに対し先生は粘り強く諭していく。
先生の説諭に加え、自分がいなくなったことで学級崩壊した園児を見たシュンは自分の役割を受け容れる。
だがそれは今まで一人で重圧を背負っていたシュンが先生と言う支え・拠り所を手に入れたからでもあった。

女性の加齢とライフステージにおける発達課題について

老化により女として美しい時期が過ぎ去っていくことへの不安と焦り

妙齢のご婦人である春原シュンはその母性本能を活かして保母をしていた。だが加齢とともに老化現象が目立つようになり、失われていく若さを受け容れることができなかった。脂肪がつきやすくなった身体は甘味の誘惑に負け続けたことで醜くくブヨブヨになり、麗しい肌は失われカサカサの肌が顕著になっていた。アンチエイジング固執するシュンであったが、逆にそれがストレスの原因にもなり、仕事に集中できなくなっていく。あんなに子どもたちに愛情を注いでいたのに、今はもう世話が面倒になりつつあり、その責任から逃れる事ばかり考えていたのであった。

そんなシュンはついにクスリに手を出してしまう。コナン君よろしく幼児退行し、若い身体を手に入れたシュンはやりたい放題となる。いくら動いても疲れず、どんなに食べても太らず、幼いというだけで皆がチヤホヤしてくれるのだ。普段は分別ある大人だからと我慢しなければならないことを、ここで一気に爆発させる。解毒薬を飲むことも拒否し、大人になんかなりたくない、ずっと子どものでいたいと駄々を捏ねるのだ。さしずめピーターパンシンドロームシンデレラコンプレックスといったところ。

そんなシュンに対して、先生は粘り強く教え諭していく。シュンに大人に戻ることを決意させたのは、クレしんのオトナ帝国よろしく自分の積み重ねてきた人生と子どもへの愛であった。シュンがいない園は学級崩壊、園児たちはシュンのことを求めて悲しみに暮れるのである。それを見たシュンは自分の人生はくだらなくなんてないと思い直すことができ、解毒薬を飲んで大人へと戻ったのであった。

シュンに必要だったのは自分を受け容れて支えてくれる存在。これまで一人で園や子どもたちを背負ってきたシュンであったが、これからは先生がいてくれる。拠り所を手にしたシュンは自分のライフステージと向き合っていくのであった。肥満と老化がシュンのキャラ付けになってしまっているが、それを受容するシナリオが来て欲しいものです。

大人になんかなりたくない。ずっと子どものままでいたい!
育児ノイローゼ