ブルーアーカイブ「陸八魔アル」絆ストーリーの感想・レビュー

JC時代冴えない陰キャであった反動でハードボイルドなアウトローを気取るが毎回ギャグオチとなる少女の話。
陸八魔アルは高校生起業家であり、便利屋と呼称される汚れ仕事を請け負う会社を設立し社長となる。
アルは先生を経営顧問に据え、彼女を慕う愉快な仲間達と奮闘するが、いつも依頼は明後日の方向へ。
アルは有能で真面目な頑張り屋なのだが、いつも見栄を張ってしまいギャグオチ要員とされてしまうのだ。
正月にはハードボイルドなアウトローなどどっかいっちゃった年相応にはしゃぐ姿を見せ先生に想いを伝える。
先生から着物へ言及されることを怖れていたアルが綺麗だよと褒められて気分を良くする場面は是非見て欲しい。

陸八魔アルのキャラクター表現とフラグ生成過程

ギャグオチなネタ要員にされがちであったアル(寿司屋の出前の間違い電話に真剣に応える様子)

陸八魔アルはハードボイルドなアウトローに憧れる余り便利屋と呼ばれる汚れ仕事を請け負う会社を起業したJK!その背景には中学時代冴えない陰キャであったことが学生証から推察されており、彼女にどういう心境の変化があったのかが本作で明かされることが待ち望まれている。またアルは非常に真面目な努力家でもあり、経営の勉強を趣味とすることからもそれが窺える。しかしながら何故か彼女はいつも張らなくても良い見栄を張ってしまい、それが必ず珍事件に発展してしまうのである。そして常にギャグオチとなるという運命を背負わされているのであった。ライターにとっては話の起点にしやすく、いくらでもネタを用意できるので、重宝されるキャラであろう。またチョロインという側面も持っており、なでなでやほっぺにチューで一喜一憂したり、一緒にカップル専用のパフェを食べに行ったり、面接のパターン演習でどんな類例でも先生をすぐに採用してしまったり、好きな映画を先生に布教し共感を得ると感想戦で盛り上がったりする。だがメモロビではしっかりとギャグオチ。先生に仕事が出来る女であることを見せつけようとして一流の電話対応を目論むのだが、かかってきたのは寿司の出前の間違い電話。ここでもアルは見栄を張ってしまい、間違い電話に真剣に応えるという茶番を見せてくれる。けれども、泣けるエピソードもしっかりと用意されている。アルが紛失してしまった愛用財布を一緒に探すイベントが用意されているのだが、その財布は便利屋の仲間たちがお金を出し合ってプレゼントしてくれたものであることが判明し、ホッコリする。まぁ先生に奢ろうとして結局奢られてしまうというオチがついているのだが。
 

先生とずっと一緒にいたいと願うアル

そんな愛されキャラのアルちゃんであるが、正月イベントの時にはデレ化して年相応にはしゃぐ姿を見せてくれるぞ!当初アルはレンタル着物を5000円くらいのもので済まそうとしていたのだが、重要な場所で大切な人と過ごすと言ってしまったので、店員から説教を食らう。友達とカジュアルに楽しむなら安いレンタル品で良いが、勝負所に使うのならそれ相応の物にすべきであると。結局アルはホイホイと高級着物をレンタルすることになるのだが、着物姿を先生がどう思っているかを気にしてしまう。先生なら似合っていると言ってくれると思うけど、万が一酷評されたら立ち直れない。なら観測されずに確定されなければ可能性を内包しているということでしょ!とシュレディンガーのアルちゃんと化す。初詣イベントの時にはテンションが上がってはしゃいでおり、先生と一心同体・一蓮托生でずっと一緒にいたいことを告白してしまう。自分の発言を省みて恥ずかしくなり混乱しそうになるアルだが、ここで先生から着物姿が綺麗だねと褒められることで完堕ちすることになった。終局部では御神籤で凶ばかりでありムキになって何度も引きまくる展開を見せ、またギャグオチ要員と化すのか!?と思われた。だが先生が引いた御神籤の「すぐ近くにいる人を大切にするのが吉」という文言を目にし、すなわち自分であると解釈しゴキゲンとなる。これまで引いた大量の御神籤を結びに行くことで新年早々共同作業をキメるというカップルっぷりを見せてくれた。正月アルは日常から離れて先生との関係性を深めることができたのである。バレンタインでは先生のためにネットで買った高級チョコと同じ種類の物が目の前で叩き売りに出されるというオチが着いて回る。しかしフラグを立てていたアルはギャグオチを覆し、先生を自分の計画に付き合わせることに成功して満面の笑みでエンドとなる。

正月イベントではデレ化し素直になれる側面も
便利屋の仲間がお金を出して買ってくれた愛用のお財布
中学時代冴えない陰キャだったアル