ブルアカTVアニメ3話感想「先生から皆を守ろうとする小鳥遊ホシノの青春の残渣」

前半は今後のアビドス高校における借金返済をどのように進めるべきか会議。先生も出席をすることになる。
セリカ悪徳商法に騙され、シロコは銀行強盗、ノノミはスクールアイドルを提案するがアヤネに却下される。
ホシノはいざとなれば我が身を差し出す覚悟をしているため、終わり行く日常を甘受しているに過ぎない。
そのため根本的な解決方法を絶望ししており、昼行燈に見せかけ先生を試すような言動を繰り返すのだ。
後半は便利屋の登場。容姿端麗で能力も高くまともな人間なのにアウトローに囚われポンコツになるアル。
学生証の写真は糞真面目JCなので高校デビューで何らかの形で変なスイッチが入ったことが推測されている。
だがポンコツのアルの人徳により放置したらヤヴェーやつらが一つにまとまっている奇跡の集団なのもまた事実。
なんですってー!と白目を剥きながら叫ぶのも最早様式美であり、unwelcome schoolが脳内で流れ出す。
個人的にはアル社長による社員紹介でウキウキソワソワしながらも紹介してもらえなかったハルカが可愛かった。

【目次】

胡散臭い先生を警戒し皆を守るために試してくるホシノ

昼行燈を気取りながら先生を警戒するホシノ

前半は借金返済のための定例会議。前回の放送で表立って先生に反対していたセリカの信頼を勝ち取り、対策委員会の定例会にまで出席できるようになった先生。ここではアヤネの司会のもとで、各生徒から意見が出される。地道に依頼をこなしたりアルバイトをしたりするだけでは借金は返せないため、一獲千金を狙おうというのだ。セリカは生真面目なツンデレだがオツムの方が若干足りておらず悪徳商法に素で騙されており折角のバイト代を搾取されてしまっている。シロコは銀行強盗を真剣に検討しており覆面まで用意して実行に移そうとする(後にこの覆面が別の世界線の闇落ちシロコを繋ぎとめる重要アイテムとなる)。ノノミが提案したのはスクールアイドルであり廃校の危機を救うためにラブライブのパロを提案する(後に本当にノノミはユウカたちとアイドルとなる)。
 

わざと無謀な案を出し、先生を試してくるホシノ

こうして侃々諤々喧々諤々の意見が出るが、ここでの見所はやはりホシノ。彼女は真っ当な手段では借金問題は解決できないと腹を括っており、最後には我が身を差し出すことを決意しているのだ。そのためホシノにとって日常は緩慢なる自殺であり、残りの日々は青春の残滓。緩やかに終わり行く日々を甘受しているだけに過ぎないのだ。そのため多かれ少なかれ他のメンバーが(本人にとっては)真剣に案を出しているのに、ホシノだけは適当な意見を述べ、さらに先生にそれらを判断させることで、彼をおちょくっているのである。それでも真摯に接してくれる先生に徐々に心を開いていくのだが、まだ好感度が足りない。定例会議はアヤネは全ての案を非現実的だとして却下して終わった。そもそもアビドス高校の借金問題は、絶対に返済できないように仕組まれており、彼女たちの心を折る戦いになっている。そのため先生から支援を受けながらダラダラと引き延ばしを図ることが一応の最適解となっているのだが、いよいよ耐え切れなくなり、心を折るのがホシノなのである。
 

我らが愛すべきポンコツ!便利屋アル社長

謎の友情が芽生える便利屋とアビドス

後半はプレイヤーの間でカルト的人気を誇る便利屋68の登場だ。アウトローを掲げ「金さえ貰えればどんな依頼もこなす」をモットーにしているが、肝心なところでミスをして失敗に終わるというのがパターンである。この日も依頼に失敗した上、採算を度外視して傭兵を雇ったため、所持金はなんと600円。それでも残金で外食をしようとし、ラーメン屋で一番安いメニューを聞きにハルカが特攻してくる。一番安いのは580円であるということで、4人で1杯のラーメンを分け合うんだ。学生さんの懐事情を察した大将のご厚意で手元が狂ったとして超特盛ラーメンが供せられる。
 

アルちゃん持ちネタ「なんですってー」(白目)

便利屋を気遣うのは大将だけでなく、借金問題を抱えるアビドス高校もまた共感。シロコとアルの間に謎の友情が芽生えるのだ。だが、便利屋の次の目標というのがアビドス高校であった。一人だけそれに気づかない超善人のアル、面白いから黙っているムツキ、水を差すまいと見守るカヨコ。全体的に便利屋はギャグ担当であり、ポンコツなアルちゃんが「なんですってー」と白目を剥くギャグが様式美と化しているが、実はかなりヤバい奴ら。思い込みが激しいヤンデレでアル様のためなら本当になんでもするハルカ。面白いことをモットーにして余りある才能をイタズラと享楽に使うムツキ。冷静で全体を俯瞰する頭脳担当だが一番冷徹なカヨコ。そんなメンバーがアルちゃんを中心にまとまっている奇跡の集団なのである。アル自体もアウトローに拘りすぎるためポンコツ系アホの子になってしまうだけであり、能力自体はかなり高く優秀なスペックを誇るのだ。
 

unwelcome schoolが脳内で流れ出す

そんな本質を持つ便利屋だが、アニメ登場時はやはりオモシロ集団として描かれる。アビドス高校と死闘を繰り広げ、あと一歩で陥落寸前まで追い詰めるが、時間切れで傭兵たちが帰ってしまうというオチ。アルちゃんたちも戦略的撤退をすることになり、何のために現れたんじゃい?となる。だが彼女たちを出すことで、裏で糸を引いている存在としてカイザー社が登場。さらにカイザー社すら利用している先生大好きクラブの黒服も登場し、本格的に物語が動き出す一歩となった。個人的に今回の便利屋で好きだったのは、アルちゃんによる社員紹介シーン。ハルカが自分のターンをワクワクドキドキして待ち望んでいたのに、スルーされてしまったところが可愛かった。

自分の紹介を待ってソワソワしていたのにスルーされてガッカリするハルカ