【感想】ブルーアーカイブ「学漫同人物語 ~2人が求める最終回~」(2023.08.23-09.06)

友人に薦められた未完の漫画を批評したら喧嘩になったので和解するため二次創作で作品の完結を目指す話。
漫画描きの姫木メルは、後輩でアシスタントの秋泉モミジから彼女のお気に入りの漫画を薦められる。
メルはそれを面白く思うのだが、つい辛口の批評をしてしまい、モミジの心を傷つけてしまうことになる。
二人は喧嘩になるのだが、創作者として自我が強いタイプのメルは素直に謝るという行動を取ることができない。
メルは稀少本となった当該作品の最終巻を贈って和解しようとするが、そもそも発刊されていなかった。
メルが辿り着いた場所は同人誌即売会の会場であり、そこではファンが独自解釈で最終巻を創り上げていた。
これに触発されたメルは自分も最終巻を創り上げ、それを以てしてモミジと和解しようと試みる。
だがアシのモミジを欠いたメルが4日で完成するのは無理であり、作品制作の途中でモミジと和解することになる。
目的は和解でそれは既に達成されたが、作品は完成させたい。アシの力を得たメルは百人力となり作品を完成させる。

ちょうど夏コミも終わった所なので同人誌制作をテーマにしたタイムリーなシナリオ

和解のため稀少本の最終巻を手に入れようとするが発刊されておらず自分で創ることになる!

同人誌制作モノをブルアカでもやってみました!という脚本。同人誌制作をテーマにしたシナリオは、ライターが制作者サイドであるのでとっつきやすいため、星の数ほど存在する。それ故、ライターの思想が強く出過ぎてしまったり、蘊蓄を語ることに始終してしまったりするので、書き手の力量が求められる。じゃあ、ブルアカの場合はドウナンデスカ?という話だが、ケンカの和解の手段とするため、未完の作品の最終回を同人誌で出版することになる。
 
今回の主役は漫画描きである姫木メル。彼女は他の多くの創作者と同様自我が強いタイプであった。それでも相方の秋泉モミジと議論を交わしながら、より良い作品を創ってきたのである。だがしかし、ある時モミジが薦めてくれたお気に入りの本を、メルは辛口批評してしまう。これが発端となり二人はケンカし、モミジは出て行ってしまうのであった。先生はメルサイドにつき、和解の為の手助けをすることになる。先生は素直にごめんなさいをするように促すも本人は誠意を見せないとならないと意固地になり納得せず。メルは誠意の証として稀少本となっている最終巻を贈ろうと思いつくが方々を探し求めた結果、そもそも発刊されていなかったことが判明する。それでもメルはライバル的存在である批評家のタカネに導かれ最終巻をモチーフにした同人誌がたくさん作られていることを知る。こうしてメルは無ければ作ればいいじゃないの精神で最終回をテーマにした同人誌を創り上げ、それをモミジに贈り、和解しようとしたのであった。
 
だがひょんなことから4日後に開かれる即売会で、当該作品を披露しなければならなくなった。メルは先生に手伝ってもらいながら死に物狂いで作品を創っていく。だが半分まで書き上げたところで、一度は力尽きてしまうのであった。そこでタイミングよくモミジから先生に電話が入り、メルとケンカしてしまったことに関する相談を受ける。その電話をメルは聞いており、二人は向かい合わせの青信号であることが判明。先生の手助けでface to faceで話すことになり、無事に和解に成功した。こうして作品を完成させる前に仲直りしてめでたしめでたしとなる。作品を完成させる意味ないんじゃね?とも思われしが、アシのモミジの力を得たメルは最後まで完走。原稿を創り上げ、様々な妨害に遭いながらも印刷製本し即売会会場へとたどり着く。メルの作品は批評家タカネのお眼鏡に叶うモノであった。こうして自我が強く変に拗らせる癖の強い少女であった姫木メルは精神的に成長したのであった。

自省するメル
後輩兼友人の存在がどんなにかけがえのない存在だったかを知るメル
メルとモミジの和解
モミジのメルに対する感謝