【感想】ブルーアーカイブ「龍武同舟 ~思い描くは、ひとつの未来~」(2023.05.24-06.07)

個人間の関係は良好だったが組織の長としては道を違えざるを得なくなった火の鳥乱世編の犬と猿のような話。
竜華キサキと朱城ルミは幼馴染であり、朱城は竜華を妹の様に慈しみ、龍華もまた朱城を慕っていた。
だが成長するに従い、二人はそれぞれ別の組織の長となり、個人的な関係を持つことが難しくなった。
竜華は行政機関の長として規制をしなければならず、朱城は民間商会の長として利潤追求に邁進した。
個を殺しながら組織人として振る舞うことを強いられる二人の胸の内を先生がケアすればフラグは成立。
密輸事件を解決に導いたことで二人は久しぶりに腹を割って話すことができたのであった。

個人間では仲が良いのに組織の長となったが故に疎遠になった幼馴染の絆を再生せよ

かつて仲が良かった幼馴染は役職で呼び合う間柄になってしまった……
  • 行政府と商会の対立
    • 中華帝国をイメージした学校である「山海経高級中学校」。ある時、先生は山海経の一大商会の長:朱城ルミから請われて仕事に赴くことになる。依頼内容は料理店に行政組織の職員が居座り営業妨害になってしまっているとのこと。この商会は行政と対立しているため、会員たちは嫌がらせ行為であると不満を募らせていた。この対立を和解に導くため、先生は行政府へと赴き、その長である竜華キサキと面会をすることに成功する。竜華の地位はすこぶる高いため、朱城だけでは門前払いされていたことであろう。竜華の話を聞くと、山海経の禁輸品である薬草が密輸されており、その犯人が朱城の商会であると疑われていたのだ。この疑念を払拭するため、先生は朱城たちと調査に乗り出す。

 

竜華キサキの頑張りを認めると、おんぶを求めて来る
  • 組織の長として個人の立場は捨て去らねばならなかった
    • 竜華は本当は犯人は朱城ではないと信じているのだが行政府の長であることか大っぴらにそんなこと言えないため、先生に託したのであった。竜華はずっと朱城のことを気にかけており、モブキャラに変装して直接先生に会いに来る。竜華は口では事件の真相などどうでも良いと嘯く。朱城が犯人なら商会を潰すだけだし、犯人でなくとも監視していることが牽制になると。ドライな考えを展開する竜華のように見えるが、先生は竜華が実は心の中では朱城を心配していると見抜く。竜華がその理由を問うと、先生はわざわざ変装して見に来るのがいい証拠だと答える。先生がよき理解者であることを実感した竜華は先生の背中に飛び乗り、おんぶをしてもらうことで、人の立場によって視点が異なることを説くのであった。

 

朱城ルミもまた頑張っていることを認めて欲しい
  • 対立せざるを得なかった幼馴染の絆の再生
    • 一方で先生は朱城の心にも入り込み、その悩みを吐露させる。朱城はもともと一介の料理人であり、料理だけしていればそれで良かったのだが、料理ができる環境を整えるには商会を拡大していくことしかなく、それがプレッシャーになっているのだと。先生はその悩みを聞くと共に朱城の業績と才能を褒め殺すことでモチベを高めさせていく。こうして先生は竜華だけでなく朱城の好感度をも上昇させ、二人の媒介となることで、幼馴染の絆を再生させていく。
    • 調査が進むと、行政府の下級幹部が幼稚園を抜け道として密輸をしており、七囚人のうちの一人で「五塵の獼猴」の二つ名を持つ申谷カイという人物が黒幕であることが判明し、今後のメンストの伏線が張られることとなった。事件としては行政府職員の汚職であったため、龍華が朱城に正式に謝罪。お詫びの宴会の席を設けることで関係は改善された。
七囚人の伏線
竜華キサキと朱城ルミの和解