ブルーアーカイブ「錠前サオリ」絆ストーリーの感想・レビュー

紛争地域の少年兵上りの少女が戦後解放された後も罪の意識を引き摺り捨て鉢に生きてしまうという話。
錠前サオリは紛争地域の貧困な少年兵たちをまとめてきたリーダーであったが戦後に解放される。
だが平和な日常というものを知らないが故に、表社会では生きる事が出来ず自ら闇市場に堕ちていく。
糊口を凌ぐために様々な日雇い仕事をこなすが自分に関心が無いため契約書を交わさないなどの愚行をする。
その度に先生が駆けつけ、サオリの心の傷を受けとめながら、一つずつ契約や労働について粘り強く教えていく。
虚無感に苛まれ捨て鉢でセルネグ気味な生活を送っていたサオリは先生の協力を得ながら世間を学んでいく。

錠前サオリのキャラクター表現とフラグ生成過程

闇市場でしか生きられないサオリとその生き方を否定しない先生
  • 紛争地域の少年兵上りが戦後も罪の意識に苛まされ捨て鉢に生きていく
    • 錠前サオリ闇市場で捨て鉢に生きる少女。闇市場で口座開設をしようとして良い様に使われたり、契約書を取り交わさず労働してピンハネされたり、仕事内容をよく確認せずに怪我を負ったりする。このようにセルフネグレクト気質のあるサオリだが、このようにしか生きられなくなったのにはワケがあった。錠前サオリは紛争地域の少年兵のような存在であり、貧困層の子どもをまとめあげリーダー的存在として戦闘に従事していたのだ。このことに罪の意識を抱いており、戦後になって解放された後も平和な日常生活に馴染むことが出来なかったのである。それ故、活動の場所を闇市場に置いたのだが、虚無感に苛まれるサオリは自分のことを含めて全てがどうでもいいことのように感じられてしまうのであった。
    • それでも生存本能だけはあり餓死しないためには働かなければならない。だがそこでも自分への関心が薄いため、先生が都度都度助けに行くことになる。生きるためには仕事をしなければならないが、その給与振り込みには銀行口座が必要であり、闇市場の銀行となればカモられるのもいいところ。また現場作業では契約書を交わさなかったがために給料をピンハネされることになる。だが自分に対して捨て鉢で諦念に駆られているからこそ功を奏することもある。契約書を作る前の仕事のカネは支払わないが、契約書作ったら払うぜガッハッハムーブをキメられたとしても反抗することなく黙々と労働をこなし、その分の給与はゲットする。また汚れ仕事を請け負った際には契約書の中身をよく読まなかったことが結果的に幸いとなり一命を取り留める。先生は、傷ついたサオリを見て、放っておいたら利用されるだけされて死んでいきそうなことを不憫に思い、粘り強い支援を続けることを決意。サオリに温かい食事を奢って腹を満たさせると、自分を大切にすることや、労働と雇用の知識について一つずつ教えていくのであった。
虚無感に苛まれ捨て鉢気味に生きるサオリは「仕方が無い」で全てを済ましてしまう
自分が傷ついても自分に関心が薄いセルフネグレクト気味なサオリ
サオリに温かい食事を与え粘り強く指導をしていく先生