ブルーアーカイブ「豊見コトリ」絆ストーリーの感想・レビュー

説明厨のため他者から倦厭されがちな知識系ヲタ女が自己嫌悪に陥った際に先生に救われる話。
豊見コトリは知識を増やすことをこよなく愛していたが、説明厨であるという悪癖があった。
そのため聞かれると何でもかんでも説明したがってしまい、それ故ウザがられていたのである。
コトリも次第に自分でそのことに気付き自己嫌悪するのだが、それを救うのだが我らが先生。
落ち込むコトリにコンビーフ缶詰の形状の説明を求めると、コトリは嬉々として説明を開始。
途中でコトリが我に返り、哀れみから説明を求めてくれたのでは?と聞いてくれる場面がグッとくる。
先生は優しさによりそれを否定するが、コトリは先生が自分を慮ってくれたことを理解するのである。
こうして先生に無自覚に惚れたコトリは次第に先生のことを考えることが増えていくのだが……
そのことを先生との会話の中で自覚し自分の中に芽生えた淡い感情を持て余すメモロビが最高である。

豊見コトリのキャラクター表現とフラグ生成過程

自分が説明厨であることに気付き自己嫌悪するコトリ

豊見コトリは説明厨。しかも端的に分かりやすく述べるのではなく、迂遠で長いため、周囲の人たちに遠巻きにされていた。コトリに説明を求めたら最後、延々とクソ長い話をされるので、皆が逃げ出していったのである。先生も当初はコトリがクソ長い話を始めるとスタコラと退散していた。だが次第にコトリも自分の悪癖に気付き始め、自己嫌悪に陥る。

しかし悪癖は個性でもあるため、それとどうやって付き合っていくかが大事。先生は社会と個人のバランスの調和を身につけさせるため、コトリの個性を伸ばす方針を取ることに決める。先生は落ち込むコトリに対してコンビーフ缶詰の形状について説明を求めるのだ!他者需要願望を刺激されたコトリは元気を取り戻し嬉々として説明を始める。だが話の途中で我に返ったコトリは、先生が自分を励ますためにわざと説明を求めたのではないかと問いかけて来る。この場面がコトリシナリオの最骨頂であり、先生は哀れみから質問したことを否定するもコトリがそれに気づいてしまうところが本当に良い。こうして先生の優しさに触れたコトリは先生に惚れる事となる。

先生への淡い感情は当初こそ漠然としたものであったが、学友に恋心を相談された際、自分が先生に向けるソレがそうであると自覚する流れが丁寧に描かれている。メモロビにおいては先生から自身のことを聞かれたコトリが、百面相しながら、先生のことを想っていると自爆してしまうところがかわいい。バレンタインの時には、説明厨の悪癖は大分改善されており、バレンタインの起源の説明を長々と語るのではなくチョコで表現してくれる。説明したいという欲求を押さえこもうとするコトリを解放するため、先生はコトリと一緒にチョコを食べることにし、二人で空き教室で長い時間を共有することになる。

コトリを慮ってコンビーフ缶詰の形状について説明を求める先生
先生の哀れみに気付いてしまうコトリ
先生の優しさに触れ、先生に惚れ込んでいくコトリ
先生への仄かな淡い感情の萌芽を自覚するコトリ

コトリメモロビ

コトリ百面相(1)
コトリ百面相(2)
普段から先生のことを想っていると自爆してしまうコトリ

バレンタインイベント

バレンタインでは、起源当時のチョコを再現
バレンタインの時にはすっかり空気を読める子になっている
コトリの個性を潰さないように、二人の時間を大切にする先生