雑録

タペストリー 桜井紗希シナリオの感想・レビュー

タペストリーの紗希シナリオは死という現実を受け入れられない少女のおはなし。
残される大切な人の為に死に行くものは何が出来るか。
少女救済のために最後の力を振り絞れ。
紗希シナリオは主に手芸技術伝授編と現実と戦う編に分れる。

桜井紗希のキャラクター表現とフラグ生成過程


桜井紗希は炉理路理元気少女で健気な貧乏、バイトをしながら母子家庭を支えます。紗希にとって死というものは父親のものがあったため、誰よりも敏感だった。そう、乗り越えたものではなく、逃げてしまったものとして。死の現実を受け入れられない紗希は、はじめの病気のことを聞いても目を背け、日常と変わらない生活を送ることにした。そんな変わらない態度ははじめにとって何よりの救いとなる。死を悟り身辺整理を始めていたはじめにとって残したいのは自分が生きたという証。自分勝手とは想ってはいるが、紗希に手芸技術と部長としての器を託すことに寿命の最後を傾ける。真面目で頑張り屋な紗希は、はじめの教えに良く答え、日ごとに成長していく。奥手な二人が特訓を経て良い感じになりつつも好きという感情に気づかず微笑ましい交流を送る姿はグッと来るね。手芸部メンバーにお膳立てされてすぐにフラグ構築だけど、もちっと引っ張っても良かったかもね?そして文化祭当日。手芸部としての大成を垣間見たはじめは、紗希の成長と自立に寂しさと満足を覚えながら、死期を迎える。



はじめの死が濃厚になった段階でそれまで目を瞑って強くなった気がしていただけの紗希はおおわらわ。大好きな先輩が死ぬなんて認めたくない。病院にだっていきたくない。現実を受け入れられず死から目を背け続ける紗希。奇跡的に意識を取り戻したはじめはそんな紗希が強くなれるために、自分の最後の命のともし火をかけて、手芸スキルを発揮する。紗希のために残したい想いがあるんだ!!頑なにはじめの死を拒み病院に見舞いに来ようともしない紗希。ひかりシナリオや詩ルートでははじめの病死シーンが描かれなかっただけに、病死という描写をどう描くかも注目に値したね。紗希がようやく意志を固めたときには、はじめは死ぬ寸前。どうにか死を看取れたものの、紗希ははじめは死んだという事実に戸惑っていた。学校にも行けなくなり精神が磨耗し神経衰弱、そんな中、紗希はふとはじめの死の瀬戸際の言葉を思い出す。部室のロッカーを見てみれば、そこにはウェディングドレスとガンバレという手紙が!!人が死んでもその想いは残るんだっ。はじめの分まで生きる決意をした紗希は、手芸部部長として歩みだしてハッピーエンド。