向日葵の教会と長い夏休み(体験版)の感想・レビュー

取り潰しが決定した教会で、元教会孤児たちが再会し、夏休みを使って思い出作りをするはなし。
「枕」のメーカーの作品を見るたびに「サクラの詩」はどうなったんだ?と突っ込むのがお約束。
カトリックネタや動物の擬人化、個人時流跳躍などが匂わされているが、起伏が乏しく平坦な感じ。
田舎ノスタルジック想い出回想系なのでキャラゲーを超えられるだろうか?

向日葵の教会と長い夏休み(体験版)の概略

主人公は元教会孤児の大学生。苦学しながら勉学に励み、バイトと研究室の往復の毎日を送っていたことが、描写されています。ここで何の研究なの?苦学してのだからどんな学部で専攻なの?と聞きたくなるが、あくまでも物語の根幹として重要な位置づけがされるわけでもありません。ただ主人公のキャラクター表現で、「堅実で信念がある」ことを示す記号として利用されているだけのようです。ある程度オッサンになってくるとチャラ男や惰性を貪る高校生心理には共感できなくなってくるので、苦学生おおいに良いではないかという心境です。人生なんてツライ境遇がナンボです。そんな苦学生の主人公くんが、少子高齢化が進む田舎の漁村における教会取り潰しという現状を契機に、夏休みを利用して戻ってくる所から、物語りは始まります。田舎系ノスタルジック想い出想起系として「過去を懐かしむ」後ろ振り返り的な作品のようです。


で、思ひ出想起系なので、攻略ヒロインはほとんど幼なじみ!!この幼なじみズと再会し、「教会が取り潰されるので想い出作りをしようね」というのが、本作品を動かす原動力となっているわけですね。体験版では、この幼なじみたちと時間が経った現在の街を際訪問して郷愁を味わい、子どもの時に作った秘密基地を復興させるまでの流れをプレイすることができます。攻略ヒロインズは、猫擬人化墓守少女、ツンデレ=黒髪ロング=クリスチャン=八百屋娘、田舎によくいる勘違いカネモチ、炉利(個人時流跳躍?)の4人です。特筆すべきなのは、「猫擬人化」と「個人時流跳躍を匂わせる炉利」ではないでしょうか。「猫擬人化墓守少女」は、敬語キャラの支援系属性で、主人公くんの後ろ暗いところを支えてきた感じが如実に読み取れます。おそらく「主人公くんの暗い過去の描写」と「本体は現在どうなっているのか?」という設定の所が読み応えあるものになるかと期待しています。



↑成長形態かと推察される「炉利(個人時流跳躍)」


「炉利(個人時流跳躍)」は、OPの立ち絵とコンフィグのボイス設定が成長形態であることから、この炉利は夏休みの期間中になんらかの身体成長を遂げるのではないかと勝手に予想している次第です。「1年前に主人公くんが誰かを亡くしている」と記述されていることからも、その死亡したのが、この少女なのではないかと推察するのはやりすぎでしょうかね。個人的に好きなキャラクター表現は、どのゲームにも出てきそうなテンプレキャラであるツンデレ=黒髪ロング=クリスチャン=八百屋娘さんです。両親がミサに参加していたり、教会に入り浸っていたり、名前が福音書だったりするので、カトリック関係とシナリオを結び付けられたら、テンプレキャラゲーシナリオから化けられると思っています。


ツンデレ=黒髪ロング=クリスチャン=八百屋娘さん