運命が君の親を選ぶ 君の友人は君が選ぶ の感想・レビュー

風水やタロット、神道占星術を扱った作品。
各ヒロインがそれぞれ一つのオカルティックな要素を含ませている。
体験版の特性かもしれないが、描写がぶった切られて次の場面に飛ぶこともある。
主人公は、人間が信じている非合理的な宗教に関わっていくことになる。


  • 全体の雰囲気についてどうよ?
    • 一言で言うと、非合理的なことを信じない若き学園長が因襲を打破するために主人公くんを招聘し、そこで各オカルティックなヒロインと情交を深めることで、現代文明におけるオカルトの位置づけを果たそうとするような作品って感じかな?外からの異邦人である主人公くんの目線を通して、作品の舞台を描写し、その異質性を浮き彫りにさせることで、問題点を抉っていくようなことかもしれない。



  • ヒロインについてはどうよ?
    • メインヒロインはピンク。ピンクは淫乱。物語の導入部分はこのピンクの視点でストーリーが進んでいく。キャラクター表現としては、独自の価値観をお持ちの様子で、ほにゃほにゃとした印象を受ける。副委員長であることを利用され、掃除当番などを押し付けられるが意に介したことはない様子。易者の祖父の手伝いをしており、風水に関わっているが、自分では積極的に利用できない。言葉を失ってしまった祖父の手助けをしている。生きている世界を風水のように捉えることも多々あるが、それを表現する言葉が擬音語やとらえどころがないため、周囲からはあまり理解できてはいないようだ。


  • 主人公くんとの関係性について
    • メインヒロイン(ピンク)と主人公くんの関係性はある程度提示されるが、サブヒロインたちとは体験版では未だ未知数。何でも主人公くんは、自分の名前が中2ネーム「運命」であったことから、周囲から苛められて育ってきたのだとか。その名前をつけたのがピンクの祖父であり、許嫁の関係にさせらていた。ここまでなら、まぁよくあるケースだが、主人公くんの両親がピンク祖父の信者になった描写がわりと設定的にしっかりされていてよかった(個人的に)。現在も失われた20年で社会的な閉塞感は免れないが、1990年代からゼロ年代当時はバブルがはじけた後だったのでもっと悲惨だった。冷害による米不足と貿易自由化問題、55年体制の崩壊、大震災、新興宗教テロリズム、リストラと自殺、新自由主義経済とその失敗、非正規雇用ワーキングプアなどなど。そんな折、主人公くんの両親がピンクの祖父に依存したことにより、主人公くんの人生が決められていった過程とかなかなか素敵であった。