雑録

ガンナイトガール ましろシナリオの感想・レビュー

ましろ√は、「役割を担う者の誇り」が描かれています。
“誰にでもできることであれども、その「誰か」は「自分」でありたい”
労働疎外に陥ってしまった人たちへの賛歌となりましょう。
このシナリオでも主人公くんは何もできず、戦争についても描かれません。

ましろのキャラクター表現とフラグ生成過程

ましろは、明るい元気キャラ担当です。軍のロボの搭乗員として自ら志願して実験に参加しており、覚醒剤を投与して気分を昂揚させ、人を殺すのに妨げになる感情を欠落させられていました。常識としては「悲しまなければならない」場面だと自覚しているので、そんな感情を欠落させている自分に恐怖をも感じています。こう書くと同時期に発売された「夏空のペルセウス」のあやめ√と骨格は似て居ると思いませんか?まぁ、それはそれとして、本作の主人公くんは、自分の母親が関与している実験において、ましろが狂っていく様子を見て、なんとかチカラになりたいと足掻きます。・・・主人公くんはとっても無力。主人公くんの存在とか全く関係なしに物語りは進んでいきます。ここまで主人公くんの無力っぷりを見ると、もう少しシナリオを端折ってもよかったのではないかと思ってしまいます。寧ろ、シナリオライターとしては、プレイヤーにストレスを感じさせることで、その後の展開を盛り上げようとする意図かもしれませんが。


そんなわけで主人公くんの行動が失敗に終わった後待っていたのは、物事は解決しなかったけれど、自分のために動いてくれた!!というヒロインの好感度アップでした。こうして、フラグは成立し、ましろの人間描写タイムが始まります。ましろは、対人関係で臆するところがあったため、周囲に良い顔していたら、親友に便利屋扱いされ精神的ショック⇒地元の同級生とは同じ高校に進学したくないとのことで軍学校に志願したのでした。このため、自分の存在証明や周囲からの自己承認を強く求めるようになってしまったのですね。「私は信頼されているからこそ走るんだ!ついて来い!フィラストラトス!」的なテンション。こうしてましろは軍の薬物実験とロボット登場訓練に参加し、「自分が必要」という欲求を満たしていたのでした。主人公くんとフラグ成立後の別れの際も、「きっと自分は歯車であり部品に過ぎず、モルモットは誰でもいいのであろうけれども、誰でもいいのであれば、その誰かは自分でありたいのよ」という趣旨の内容を告げ、さよならするのでした。エンディングの後は御都合主義で、戦争は終結され、ましろと再会して終わります。