生徒会選挙に敗れアイデンティティ崩壊した他者需要願望の強い元・生徒会長な先輩のはなし。
自らを「からっぽ」な人間と称し、なまじ能力が高いため他人に頼れない先輩の力になりましょう。
生徒会総選挙→敗北・フラグ構築→犬探し→旧校舎お別れ会という流れ。
主人公くんと交際することで主体的意志を確立できた先輩は一歩を踏み出すことができたのでした。
自分よりも上位的な存在と付き合うってのも色々苦労があることよ的な展開。
四條凛香のキャラクター表現とフラグ生成過程
- 生徒会選挙敗北編
- 四條凛香は生徒会長で上から目線の上位的存在。主人公くんたち弱小文芸部に対し何かにつけて目をかけてくれます。しかしながらそんな余裕たっぷりの凛香先輩に反乱が起こります。なんとワンマン支配に不満を抱いた生徒たちが再選挙を要求してきたのです。ここへきて凛香先輩は生徒会長としての自分についてその存在意義を思い悩むようになります。凛香先輩は生徒会長を主体的意志のもとでやっていたのではなく、他者需要願望と承認欲求のためにこなしていただけなのでした。生徒会長という肩書きにすがりつきたいと願いつつも、なまじ能力が高いだけに他人に自己をさらけ出せない凛香先輩は煩悶します。そんな凛香先輩を肯定してあげればフラグは成立さ。凛香先輩は孤高属性を脱却し、主人公くんたち文芸部一味を率いて徹底抗戦を行います。しかし、結局は生徒会選挙に敗北。頑張った分だけ反動も大きかったのです。凛香先輩はアイデンティティ拡散の危機に陥ってしまいます。そんなへこんでいる凛香先輩に好意を告げ、フラグ構築を果たすのでした。凛香先輩は主人公くんに弱みをさらけ出してオープンハートします。
- 生きたいように生きろよ編
- フラグ構築後に物語の原動力となるのは、縋っていた「生徒会長」という役職を手放し「四條凛香」という個人として生きねばならなくなった先輩が「自分を確立する」こと。主人公くんのイモウトと交流してみたり犬探しを手伝ったり日常パートを過ごします。そんな凛香先輩ルートのラストを飾るのは「旧校舎お別れ記念大会」。凛香先輩敗北により旧校舎と花壇は取り壊されることに決定しました。ですがそのまま壊してしまってはあまりにも寂しいじゃないか!!ということで「さよなら旧校舎パーティー」が開かれることになったのです。音頭を取るのは主人公くんであり、割と頑張ります。しかしここで凛香先輩はまたしても「めんどくさい女」っぷりを発揮します。主人公くんに貰った髪飾りを無くしたのに無くしたといえずウジウジし始めるのです(結局主人公くんが壊れた部品をもっていたのですが・・・)。そしてパーティー終了後、生徒会長として抱えていた未練が解消され、本当に何もやることがなくなった凛香先輩は肉慾に慰みを見出し腰を振ります。主人公くんはそんな凛香先輩をなだめ、本当にやりたいことを探して、自分の生きたいように生きればいいと諭すのでした。こうして「生徒会長」という役職にすがることで主体的な意志の確立から目を背けてきた少女は、主人公くんとの交際を経て成長したのでした。