神様のしっぽ 体験版の感想・レビュー

干支が擬人化する話。体験版は干支ヒロインたちと家族になることがメイン。
食卓を共にすること=家族の象徴でありヒロインたちを居間に集めていく。
しかし構造はワンパターンで問題解決→好感度上昇→食事メンバー増えるの繰り返し。
干支ヒロインは12名いるため流石にマンネリ化してウンザリしてしまいます。
そして何よりテキストが面白みに欠けるネットスラングのパロディの嵐。
最後は干支12人全員が食卓に着き体育祭を終えて体験版は終了となる。

干支神12人と家族となることが体験版の主題だが、ワンパターン構造繰り返しでとても長い

f:id:r20115:20200124230052j:plain

  • 神格化した動物霊の擬人化をどこまで表現できるか
    • 主人公は動物の言葉が分かるという設定です。捨て子であり幼少期に神社で拾われ、その孤独の心を動物に癒されたことから、御神体である干支を崇拝することになります。主人公の信仰は具現化し、御神体の12の像は顕現し擬人化したのでした。文脈から判断すると既存の人間に憑依したようで、冒頭では立ち絵が無かったモブキャラたちが、十二支と合体してケモミミ化して攻略ヒロインとなり立ち絵も描かれるようになるというギミックを取っています。神社の御神体ということで、皆で一緒に一つ屋根の下で暮らすようになります。しかし各ヒロインは各自バラバラに過ごしており、家族としての一体感などありません。本作のメインヒロインは、主人公を拾ってくれた神社の娘である巫女の蓮華なのですが、みんなと一緒に食卓を共にしたいと願います。主人公はこれを受けて皆でご飯を食べるために奮闘していくことになります。
  • クソナガスクジラ
    • で、ここからが本当に長い。クソナガスクジラ。主人公は干支ヒロインたちがそれぞれ抱えている問題を解決することで、好感度を上昇させ、食卓についてもらうことになるのですが、それを12キャラ分見せられるのです。内容が違うだけで構造は同じでありワンパターンな展開となっています。また、扱われる内容がある程度しっかりと読めるようなものならまだしも、特筆すべき面白みもあまりありませんでした。一応、引き伸ばしの為に一人だけ人間を嫌っているというヒロインが用意されているのですが、トートツに人間と動物の共存がテーマとなり結局は攻略されます。そして極めつけが「ネットスラングを乱発するパロディ」。これが完全に滑ってしまっており、読んでいて痛々しいレベル。下手をすると文字数を稼ぐために無理やり入れているのではないか?と思われる箇所も多々あります。
  • 一番可愛いヒロインは十二支ではなく幼馴染の巫女
    • 干支をモチーフとしたキャラが攻略ヒロインなので12人もいるのですが、結局のところ、一番可愛いのは幼馴染の巫女である蓮華であり正妻メインヒロインです。むしろ、他のキャラがいるせいで蓮華との交流が薄まってしまっているという欠点もあります。体験版は主人公・蓮華・十二支と大所帯で一緒に食事をとるようになり、体育祭を終えたところで幕を閉じます。十二支がシナリオの元ネタとなっているため、十二支になれなかった「猫」が伏線と張られているので、製品版では十二支と猫の関係を中心に話が進むのかと思われます。

 
f:id:r20115:20200124230103j:plain

f:id:r20115:20200124230109j:plain

【関連】2020年1月発売 新作ノベルゲーム 感想・レビュー集






cf.2020年 その他の月の新作ノベルゲーム