呉市の地形図・空中写真を用いて、その土地利用の年代的変遷を論じる。
第1節 呉の地理的環境
- 位置
- 広島の都心から直線距離で南南東約18km
- 広島湾の南東海域に面する
- 気候
- 年平均気温摂氏15.9度、年平均降水量1435.1mm、年平均日照時間=2000.7時間
- 市域全体が年間を通じて温暖で日照時間が長く、降水量も比較的少ない瀬戸内型の気候に区分される
- 地形
- 住居
- 山地の沈水によって生じた呉付近の海岸→平野に乏しい
- 呉鎮開庁(1889)を契機に発展を遂げた呉の市街地は周囲を取り囲む山々の山肌まで拡大。傾斜地に市街地が広がるという特有の景観
第2節 呉の景観変遷
(2)呉鎮守府開庁後
- 日清戦争における呉鎮の活躍
- 設置当初から軍艦建造や兵器の製造の役割が期待される
- 日清戦争において海戦で損傷を受けた艦船の修理に貢献し高い評価を得る
- →第二次大戦が終了する1945年まで沿岸海域の防御と同時に水兵の育成や軍艦の建造・修理、兵器製造の役割を担う、海軍の一大拠点としてその礎を築く。
- 1899年測図 5万分の1の地形図「呉」
- 呉湾の沿岸~東岸 埋め立てによる人口地形が広がる
- 海軍貯水池(宮原浄水場)
- 港
(3)呉鎮守府拡大期
- 「帝国海軍第一ノ製造所」
- 明治末期の呉軍港の様子
- 1925年修正測図の5万分の1地形図「呉」
- 『呉市史 第6巻』「呉海軍工廠一般図」および「呉軍港図」
- 鉄道
(5)高度経済成長期
- 1985年修正5万分の1地形図「呉」
- 高度成長期の展開
第3節 広・阿賀
(1)呉鎮守府の開庁と拡大
- 位置
- 呉市街の東側にそびえる休山を挟んだ東側の地域
- 近代広・阿賀の変遷
- 道路
- 1930 呉~広間道路竣工(1925起工)
- 路面電車
- 芸南電気軌道の延伸
- 1927:本通九丁目~先小倉
- 1930:先小倉~広工廠
- 1935:広工廠~長浜
- 芸南電気軌道の延伸