『Roleplayer:小粥姉妹の粘膜ポトレ_ぐりぐちゃLIVE!』体験版の感想・レビュー

スランプに陥った漫画家の主人公が自分の作品のコスをする女に励まされ再び筆を執る話。
あかべぇの新作。Vtuberモノの次は『2.5次元の誘惑』のオマージュ抜きゲーで勝負。
攻略キャラは2人だが、1人4種のコス×4場面に加え中の人プレイと3Pがあり内容は豊富。
4場面の差分をどれだけ思い入れあるシュチュとして表現できるかにライターの腕が問われる。
(フルプラで売るなら全シーン動画で貫徹しないと、動画は撒き餌と思われてしまうかも?)
主人公が自身のジャンルに自信を持ち父親の束縛(硬派な劇画)から脱却できるかが見どころ。

社会的規範により排除されていた自己の本質を2.5次元(コス)により肯定される

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  • 親の束縛やステレオタイプな道徳観の押し付けからの脱却
    • 【1】主人公はスランプに陥ってしまった漫画家。本来は成人漫画の分野を嗜好していたものの、硬派な劇画を描く父親に叱責され、それを抑圧することになりました。結果として父親のスピンオフ作品で商業デビューしたのですが、抑圧された思いはweb漫画として別名義で投下されることになりました。しかし自分の好きな作品を堂々と書けないという事実は次第に主人公の心を蝕んでいきます。主人公は精神的に去勢されアイディアが枯渇しweb漫画を更新できなくなってしまったのでした。これに対し、主人公のweb漫画によって人生を救われたコス女が奮起。主人公を励ますために主人公の作品のコスプレ写真を送りつけ、何とか励まそうとしたのでした。主人公は二次専だったのものの、2.5次元に心が振るわされることになり、一目みたいという衝動に身を任せ、コスプレ専用エンターテイメントランドへと足を運んだのでした。
    • 【2】出会いはいつだって突然に。いきなり偶然エンカウントした喪女(比喩表現)が当該レイヤー(姉)だったことが判明します。このレイヤーはもともと成人男性向け漫画を愛好していたのですが、それは社会的規範では忌避されるべきものでした。しかしながら主人公がwebに投下していた漫画はその規範を乗り越えさせるほどの魅力があり、琴線に触れるものでした。そのため、主人公の漫画のキャラのコスをすることが喪女の救いとなっていたことが語られます。主人公は自分を投影して竿役を描いていたので、喪女にとっては主人公がある意味理想的な対象ともいえるため、グイグイ来ます。またレイヤー(妹)は現役JK生徒会長なのですが、同じく秘められた欲望を抱いており、ツンデレという形でそれが表現されています。主人公の漫画のキャラのコスをする時には本当の自分を解放できるという寸法さ。そのため姉同様主人公に対しては初めから好感度マックスなワケ。二人にリアルコスプレを見せられた主人公は、2.5次元の魅力にエレクチオンすることとなったのでした。
    • 【3】こうして精神的去勢から復活した主人公。しかし根源的には父親からの束縛という最大の問題が待ち受けています。果たして主人公はコスプレという2.5次元を経て、自己の本質を肯定し、父親から一方的に押し付けられた価値観から脱却できるのでしょうか?またレイヤーをする少女たちが抱える現実世界でのトラウマや抑圧している願望は昇華できるのでしょうか。コスプレ抜きゲーだからこそ出来るシナリオ展開に出来れば、単なる抜きゲーから以上の評価が期待できるかもしれません。

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あかべぇそふとつぅ作品で感想を書いたもの


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