雑録

ハッピーライヴ ショウアップ!「カーレンティア・ヴェリーベル」シナリオの感想・レビュー

身分・階級の差恋愛モノ。カーレンティアの両親からの自立が描かれる。
カーレンティアは幼少期に母親を亡くし、傷心した父を喜ばせるため楽器を奏でてきた。
カーレンティアは自らが創出した「大人しく内向的で清楚な母親像」を演じてきたのだ。
しかしそれがいつしか逆にカーレンティアの感情を束縛する枷となってしまう。
カーレンティアの本質は育ちの良さに起因するメンタルつよつよパワフル貴族令嬢だったのだ。
カーレンティアの豹変っぷりに父親は戸惑うがその強さは身分や階級を凌駕する!
主人公が抱える両親との不和や才能からの逃避の問題もここで解消されることになる。

自分の本性を自ら束縛して来たメンタルつよつよパワフル貴族令嬢の本質を解放せよ

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  • カーレンティアは自分が勝手に創出した理想的な母親像に囚われていた
    • 【1】カーレンティアは旧貴族出身で資産家の超一流ヴァイオリニスト。しかし演奏に感情がこもっておらず機械のように技能だけを向上させ、それが指導教官からも問題視されてきました。そんなカーレンティアでしたが、主人公たちから大道芸大会への勧誘を受けたことから感情を発露させ、メンタルつよつよパワフルお嬢様っぷりを曝け出していきます。カーレンティアは自らの生まれにより身につけた高貴さと才能に基づく強く逞しい貴族令嬢だったのです。
    • 【2】娘の豹変っぷりを見た父親は驚愕し、あまりの変わりように主人公たちが何かをしたのではないかと激怒することになります。この父親を落ち着かせ、カーレンティアの本質を理解させることが本シナリオの課題となります。父親は昂奮していただけで案外話の分かる人物であり、次第に物事を受け入れていきます。だってカーレンティアの性格はパパにそっくりに似たものだったのだから。父親からの承諾を受けるとここで二つの問題が生じます。それは①主人公の家の問題と②カーレンティアの母親の問題でした。
    • 【3】まず主人公の家の問題は、他のルートでは解決されませんでした。個人的には妹弟子であるミヤビ√でやるだろと思っていたのですが華麗にスルー。もはや回収しないのかな?とも思っていたら、なんとカーレンティア√で解決が見られたのです。カーレンティアの父親の諒解を得たとはいえ、貴族社会には封建遺制が残存しており、その残滓はカーレンティアや主人公自身を傷つけるのだと諭されます。そして主人公が捨てた家の名前とその才能はきっと二人を守る力となるだろうと。またカーレンティアが主人公に家族と向き合って欲しいと思うようになります。こうしてカーレンティアのパワフルさに影響され強さを得た主人公は、数年ぶりに父親に電話をすることができたのです。カーレンティアに手を握ってもらいながらスマホを手にするシーンはかなり好き。
    • 【4】最後はカーレンティアの母親の問題。カーレンティアの本質はつよつよパワフルなのに何故これまで大人しく内向的な自分を演じて来たのか。それはカーレンティアが死んでしまった自分の母親の理想像を創出したことに起因します。カーレンティアは強い「思い込み」により理想像を自己投影してきたのでした。母親が死んだのはカーレンティアが物心つく前であり、その記憶があるわけではありません。しかし聞きかじった母親の姿のような立ち居振る舞いをし、楽器を弾けば、傷心の父親が喜んでくれたのでした。以来カーレンティアは本当の自分を抑え込んできたのです。しかし主人公の存在が本来のカーレンティアの気質を剥き出しにしました。パワフルつよつよお嬢様☆爆誕。旧貴族の身分制の悪習や資産家たちの階級の弊害があろうとも、自分のヴァイオリンで主人公と一族を守って見せるという新たな目標を見出し、自分が創り出し自分を縛っていた母親像にサヨナラするのでした。

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【感想まとめ】


参考