ハッピーライヴ ショウアップ!「ミヤビ・アサヒナ」シナリオ(サブヒロインオマケシナリオ)の感想・レビュー

主人公が逃げだした修行先から追ってきた妹弟子の話。オマケ程度でシナリオはほぼ無い。
主人公への愛憎を吐露し、憎しみを愛情へと昇華させる所までは良く描けていたのに……
肝心かなめの「逃げ出した過去への清算」が行われないまま消化不良で打ち切りエンドに。
せめてスランプに陥ったミヤビの復活と家制度による束縛からの脱却は描いて欲しかった。
あと主人公の実家問題の解決はミヤビ√でやると思っていたのだが、やらなかったので残念。

愛情と憎しみは表裏一体

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  • 主人公の実家問題を扱えるのはミヤビ√だと思っていたのに投げっぱなしエンドへ
    • ミヤビ・アサヒナは主人公の妹弟子。主人公はマジックショーの才能開花により両親に無理やりロシアへ連行されてきましたが、ミヤビは自ら志願して弟子入りしてきました。ミヤビの家系もまた伝統的な芸事を継承する一族であり、生真面目なミヤビはその重荷を背負いながら厳しい特訓に耐えて来たのです。そのため主人公へのコンプレックスがものすごく、その才能に嫉妬し、執着していました。主人公が主体的に修行に取り組もうとせず強制的にやらされていることを見透かしており、それなのに主人公が自分よりも上であることが気に入らず、必死だったのです。
    • しかし主人公はミヤビに何も言うことも無くドロップアウト。修行先から逃げ出してしまうのでした。主人公を失ったミヤビはアパシー状態。主人公を憎悪の対象として見てきましたが、その気持ちがいつしか愛情に変わっていたことに気付くのです。そんなミヤビは主人公がまたマジックショーに出演したことをテレビで見て知り、主人公の下へ「来ちゃった」をかまして、積年の想いを伝えようとするのです。この愛憎の解きほぐしをすることがミヤビ√の真骨頂であり、二人で散歩をしながら語り合うところが丁寧に描けておりナイスな展開でした。サーモンチーズ鯛焼きにより愛憎を表現するテキストはとてもお上手です。
    • そしてミヤビと結ばれるためには必ず実家問題と向き合わなければならないでしょう。ソフィア√では主人公の逃げは逃げではなく新しい環境を選んだ主体的意志決定として描かれましたが、それを親に伝えることはありませんでした。しかしミヤビが家制度の重荷を背負っていることを鑑みても、きちんと実家問題は解決しなければならないでしょう。何よりも主人公のトラウマの要因となっている実姉の存在もありますし。それにもかかわらずミヤビ√はオマケシナリオ扱いであり中途半端に終わるのであった!!!なんだってー!?→→初めて結ばれた後、お風呂に浸かりながら、夏休みにダーチャで一緒に時間を過ごすことで問題に向き合おうと約束してそのままフェードアウト……。主人公の実家問題は他のヒロインのルートでやるのでしょうか!?

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【感想まとめ】


参考