【巡検】標茶町博物館~来館者数が急減する道東の冬季観光において、各館が行っている誘致策を学ぶため、標茶町博物館で開催中の館内クイズラリーを視察してきたメモ~

北海道の観光シーズンは夏であり、冬になると一気に来道者が減る。そのため、北海道は冬季観光への対策が求められており、雪まつりなど様々なイベントが催されてきた。博物館も同様であり、冬は来館者誘致事業を行わないと閑古鳥が鳴くこともしばしば。そもそも暴風雪に覆われて道路そのものが塞がることもしばしばある。と、いうわけで、今回はクイズラリーのイベントをやっているす標茶町の博物館(ニ・タイト)へ行ってきた。

標茶町博物館ニタイ・ト

入口で入館料220円を払い、クイズをやりたいと申し出るとA4用紙1枚が挟まれたバインダーを貰える。内容は用語埋めとスタンプ集め。各展示室の壁などにクイズが張ってあるが、それが用語問題と知育遊びに分かれる。用語問題は展示を見ながら答えを探すが、クイズの隣に【ヒント】がめくれるようになっており、ほぼそこに答えが書いてある。知育遊びのクイズはほぼ展示に関係なく、スタンプが隠されている場所が書かれている。スタンプは保護色で擬態されているのでパッと見では分からないようになっていた。

用語は□に文字を埋めていき、各答えの中の□に番号が振られているものがあるので、その文字を抽出すると一つのキーワードになりますよというスタイル。クロスワードとかでよくあるやつ。自然展示で鳥のシルエットから剥製を探すクイズがあるのだが、展示室にある鳥では無くて困った。

また全ての答えを埋め、文字を抽出して一つのワードを作るが、その答えの展示がどうしても見つけられず2階展示室をウロウロと探し回ることに。結局2階には展示が無くて、スゴスゴと1階受付に降りて行ったところ、奥のフリースペースに展示されていることに気付き、ここにあるんかい!とツッコまずにはいられない。

またそのワードの語源の一部が分からず職員さんに聞いてみたが、会計年度か一般行政職の方だったようで、語源は分からず謎のまま博物館を出た。家に帰ってから調べた。

クイズ以外の点。ゴールデンウィークの時にも訪問していたのだが、体験展示が増えていた。特に鉄道の単線で使われる通票閉塞器が模擬体験できるようになっていた。標茶博物館は考古・アイヌ・近現代まで通史的に町の歴史が学べるし、昆虫展示に剥製展示など自然系までカバーしている。小綺麗でキャプションも多いし、今回のように1回来たことがある人でも違う視点で展示を見せリピーターにさせようとする工夫も見られた。12月の来館者が落ち込む時期にはミュージアムコンサートとかもしてるし、博物館経営的にも学ぶことがいっぱい。

松浦武四郎の軌跡とアイヌ語地名
体験展示が充実していた
みんな大好き殖民軌道!久著呂線と阿歴内線

前回