【感想】ブルアカ 空崎ヒナ本 「夏の夢をあの波に残して」を読んだ。

精神的に脆い所のあるヒナが弱い自分の側面に葛藤するが先生に特別扱いされ苦悩を受け容れる話。
普段は鬼の風紀委員だが最終章でその精神的脆さを露呈したことヒナのキャラ表現が良く作り込まれている。
ヒナと二人で海へバカンスに行くことになった先生は、その休日を堪能するが1日の終わりに感傷的になる。
強くあろうとするヒナだが先生に甘えたい弱い自分がいることを知ってしまったためアイデンティティ拡散の危機。
そんなヒナに先生もまた平等であらねばらないのにヒナを特別扱いしてしまうという弱さを語る。
これを聞いたヒナはきゅんきゅんすることになり、行為へと突入していく。導入が丁寧だし閨房描写も美しい。
先生と心を通わせて身体を重ねたことによりヒナは精神的な脆さを受け容れることができたのであった。

先生を想うが故に葛藤し精神的な脆さを見せるヒナが先生と心を通わせることにより弱さを受け容れて強くなる感動ストーリー

精神的に脆いところのあるヒナがアイデンティティ拡散の危機に陥る

普段は鬼のような強さを見せるが、メンスト最終章でその精神的脆さを露呈したヒナ。本作はそんなヒナが自分の弱さを受け容れていく流れとなっている。導入部分のイチャラブ描写がとてもよくこれだけでも十分満足できる出来。足音によって誰が通ったかを聞き分けるヒナが先生の足音を聞いて表情をほころばせる所はグッときます。先生と二人で海に行くことになったヒナがまずは腹拵えと料理を作ってくれるのだが、エプロンをつけながら見返り美人図をするコマは是非見て欲しいシーンとなっている。

海では様々な遊びを堪能していくが、夜になるとセンチメンタルになってしまうお年頃。ヒナは風紀委員としての強い自分と、先生に甘えたくなる精神的に脆い自分の間で葛藤し、アイデンティティ拡散に陥りそうであることを吐露する。そんなヒナに対し、先生もまた自分はいつも強いわけではないと述べ、先生なら生徒を平等に扱わねばならぬのにヒナに対しては特別な感情を抱いていると述べて励ましていく。特別扱いされたヒナはきゅんきゅん来て嬉しくなってしまい、その感情を顔ににじませるのだ。ヒナの照れ顔を見たら二人のボルテージは高まり、行為に入っていく。

導入部分のイチャラブも良かったが本番シーンも大変美しい。先生に口径奉仕したかったのに先に逝かされてプンスコしたり、後背位で逝かされたらもっともっととおねだりしたり、小柄なヒナだからこそ駅弁が映えたりと巧みに表現されている。特に足の描写が秀逸で、逝かされてピーンとなった後にだいしゅきホールドを決める脚捌きが光っている。その他にも恋人繋ぎ中田氏、出された後に先生のシャツを掴む描写、先生になでなでされた時に羽根をパタパタさせるなど細かい所にヒナのかわいさが十二分に込められていて、ヒナのファンの人にはイチオシの作品となっている。最後の場面で弱さを受け容れたヒナが満面の笑みを見せるところはとても綺麗な終わり方である。

先生を求めていくヒナ
先生と心を通わせて身体を重ねるヒナ