『アメイジング・グレイス』「グランドエンド」の感想・レビュー

ループもの。12月を繰り返しながらクリスマスに発生する惨劇を救え!!
ヒロインを攻略しながら謎を解き明かしていきグランドエンドに至る。
フラグへしおり方式で、ヒロインを攻略するとタイトル画面へ戻される仕組み。
箱庭世界を創造している支配者は誰なのか、ループを行使するユネの代償は何なのか。
なおメインヒロインの攻略順は固定ですがサブキャラは任意に選択できます。
絵画の絵解きやアトリビュートも要所要所でシナリオに深みを出しています。

体験版~第4章キリエ√

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  • 体験版 物語の目的の提示:ループを繰り返してクリスマスの惨劇を救え!
    • 現代文明から切り離された20世紀前半程度の文明レベルの箱庭世界へ突如投げ込まれた主人公くん。聖書のリンゴをユネと共に食べたことからタイムリープの異能を所持するこになります。ユネの異能は、主人公くんをリンゴ食べた時間まで飛ばすこと(劇中では弓の役割)。主人公くんの異能はユネにより過去時空に飛ばされること(劇中では矢の役割)。二人一組で弓矢の機能を持ち、タイムリープを繰り返しながら、クリスマスの惨劇を防ぐために立ち向かっていきます。数周ループを繰り替えしますが、何度やっても惨劇は起こってしまいました。それ故、主人公くんたちと共にタイムリープし人為的に災害を引き起こしている存在がいるのではないかという結論に至ります。こうして、各ヒロインを攻略しながら、犯人捜しが始まったのです。
  • 第4章 脱出トンネル掘ったら下水道を発見し箱庭世界が人為的なものだと判明!
    • 製品版は第4章からスタート。最初のターゲットはキリエです。キリエは芸術学校で映画を専攻していますが、撮るものは爆発モノばかり。それには理由があり、どんなものからでも自由でいたいのだということ。スクラップ&ビルドは、破壊があるからこそ創造が生まれる。むしろキリエは創造する心を大切にしていたのだということが明らかになっていきます。そして何物にも縛られないキリエは、箱庭世界から脱出するために、地下トンネルを掘っていたのです。主人公くんが協力することでこの地下トンネルは下水道まで繋がり、箱庭世界が人為的なものであったと確定するのです。しかし、キリエ√での謎解きはここでオシマイ。キリエの思想信条を知り、犯人でないと確定した主人公くんは、形而上ユネ(1周目)がいる精神世界へと舞い戻るのでした。ちなみにキリエを攻略したり外のセカイを確かめようとするとタイトルに戻されます。

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第5章 リリィ先生√

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  • 明らかになったのは形而上学的ラジオ
    • 実は一番好きなキャラだったので、楽しみにしていました。体験版第一部では絵解きとアトリビュートが作品のウリとなっていたので、リリィ先生が絵画の解説をし始めた時にはとても嬉しかったのですが・・・ホントに美術史講義は一瞬で終わってしまって、結構残念でした。前提知識無くて絵画を見てインスピレーションを受けるのも楽しくはありますが、その作品のどういうところ見どころなのかを聞くのもまた一興。そのためリリィ先生√では絵解きタイム頑張って欲しかったと思いました。そしてリリィ先生はサクヤ√で箱庭世界の維持に関わっていたので、そこが明かされるかと思いきや、それもスルー。結局、ラジオ放送を行っている女性が世界の管理者サイドであるかのような形而上学的な存在っぽい雰囲気が醸し出されてリリィ先生√は終わります・・・。

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第6章 店長√

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  • 芸術家に成れるのはほんの一部であり、パトロンがつかずに野に下った大多数のうちの一人
    • 店長は芸術系学校を出ながらも結局は芸術家に成れなかった存在です。現在は商店街でよろず屋を営んでおります。芸術家になれなかったとはいえ、店先には自分が作った家具などを並べ、美的センスや経験を活かしています。店長√で明らかになった伏線は二点。上述の家具類をリンカ先輩が好んで買っていたことち、店長も過去に事故で記憶喪失になっていたことです。主人公くんは記憶喪失が自分だけでなかったことを知り、店長にシンパシーを感じるのでした。店長√でも災害を防げず、もう一度タイムリープを目指します。

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第7章 サクヤ√ 箱庭世界に入って来た所から外に出ていく

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  • 箱庭世界は北海道!?
    • サクヤは1個下の後輩キャラ。主人公くんの前世?を色々と知っている模様です。特に主人公くん自身がピアノの技能に才があるのを忘却しており、サクヤに披露していないにも関わらず、かつてピアノの先生であったことを知っているかのような発言をします。それにも関わらず、サクヤは主人公くんの適性審査と称して音楽ではなく色々な芸術活動を試させます。色々な分野にチャレンジするうちに、主人公くんは手慰みに人形を作りだすのですが、サクヤがその人形にアレンジをしたことを契機に前世の記憶を一部取り戻します。まるでコロポックルみたいだ!というワードを自然と口にしたことで、日本の都道府県を思い出し、この箱庭世界が北海道に作られたものであると推察するのです。
    • また美術回廊でリリィ先生と会話をするうちに、世界観に関しても疑問を抱くようになっていきます。1917年の文明崩壊をきっかけに外の世界は終焉したというのが箱庭世界の世界観です。しかし、外からやってきた主人公くんは既に滅んだはずの美術作品の多くを知っているのです。つまり、外の世界が滅んでいないことを確信したのでした。
    • こうして主人公くんは世界に関する自分の予測をサクヤに打ち明けると、じゃあ箱庭世界にはいってきた通りのルートで外に出ればいいのでは?と提案されます。ここからの流れが結構雑で、箱庭世界を外界と区切っている壁の機能を持つオーロラがの一部がハリボテにしかすぎずフツーに外に出られるという重要事項が、数行の説明だけで終わるのです。えー!!こんな重要な伏線を回収するのにイベントで解き明かすのではなく、数行の説明で終わらせるの!!ビックリ!と、いうことで主人公くんたちは船を作って湖を渡り、災厄から逃れて外に出ていくことになったのでした。ここでサクヤを選んで実際に外へ出るとバッドエンドでタイトル画面へ。グランドエンドを見るためには、サクヤを切り捨てループザループ。

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第8章 ギドウ先輩√

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  • 石膏像破壊事件
    • ギドウ先輩の人となりを知るために攻略開始。ギドウ先輩とライバル関係にあるコトハ先輩からチェスが趣味だということを聞き出しルールを教えてもらい、戦いを挑みます。惨敗する主人公くんでしたが、この時ギドウ先輩のオリジナルのコマ談義に耳を傾けることによって好感度アップ。オリジナルチェスではなぜか勝ってしまいギドウ先輩との仲が深まっていきます。幼少期の頃から芸術に真摯で負けず嫌いなギドウ先輩像が明らかになり、ついでにシナリオのキーパーソンであるリンカ先輩とも仲が良かったことが語られます。ギドウ先輩√で回収される伏線は、かつて能力のあるギドウ先輩を妬んで作品を破壊する事件が起こったということ。今回も作品は破壊されるのですが、何故か自分で壊したと言い張り、失踪してしまいます。事件は解決しないまま、クリスマスの災厄が発生。主人公くんは形而上空間に舞い戻り、次のループに備えるのでした。

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第9章 ヨウジ√

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  • 最初から暴露大作戦
    • ヨウジ√では予め全校集会でクリスマスに災厄が起こることを伝達し、対処しようと試みます。しかし、主人公くんは信じてもらえずキチガイ扱いされてしまうのです。そんな中、たった唯一主人公くんを信じてくれたのが、サブキャラのヨウジでした。ヨウジの作戦は噂話を流し、皆に信じてもらうこと。うまい具合に情報が拡散し、主人公くん一派も警備に協力してくれることになったのですが・・・。はい、また災厄発生しちゃいましたー☆今回の√の収穫はヨウジが天球儀を模したアクセサリーを身に付けていること。箱庭世界には天球など存在していないはずなのに、ヨウジがそれを持っているということは箱庭世界はあくまでも人々の認識に植え付けられているに過ぎないということ。ループで何度も失敗するうちに諦め癖がついていた主人公くんですが、ヨウジに叱咤激励され、滅亡するまで戦うのでした。

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第10章 コトハ先輩√

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  • 叛逆児リンカ先輩の謎解明
    • コトハ先輩√では、記憶喪失のドラッグと失踪した叛逆児リンカ先輩の謎が語られます。コトハ先輩はリンカ先輩とマブダチでした。リンカ先輩は幼少期から常識に囚われないものの見方や考え方をしており、閉鎖空間である箱庭世界の謎を解明しようとしていたのです。そんなリンカ先輩はある時、世界の秘密を知ってしまいます。それはクリスマスに世界の終わり、アポカリプスが訪れるというものでした。リンカ先輩は自分が知ってはいけないことを知ってしまったが故に記憶を消去されてしまうであろうと悟ります。せめてその前にと、リンカ先輩はコトハ先輩に伝言を託し、世界の秘密を忘れたのでした。それからしばらくリンカ先輩は大人しくしていたのですが、今度は記憶を代償に芸術の女神と邂逅できるドラッグに手を出してしまいます。コトハ先輩の前でドラッグを使用するリンカ先輩でしたが、ドラッグを使った副作用によりコトハ先輩のことも含めて何もかも忘れ去り、そして失踪したのでした。
    • 以上のことがあったため、コトハ先輩は主人公くんのタイムリープで災厄を防ぐ件を受け容れてくれて、二人で災厄を防ぐことになります。犯人は無秩序に災厄を持たそうとしているのではなく黙示録に基づいて破壊の美学に則り行動をしているのだと予測を立てます。それ故、主人公くんたちは、アポカリプスの開始を告げるラッパそのものを盗み出すことに成功するのですが・・・なんと、主人公くんの部屋に隠しておいたラッパがいつの間にか元に戻され、しかも犯人からボイレコでメッセージまで入れられていたのです。ここから犯人は街を壊したいだけで、人々を殺そうとはしていないことが分かったのでした。犯人のメッセージ通りに21時44分に地下の美術回廊が開かれ避難できるようになりました。しかし、主人公くんの目的は街そのものをすくうこと。情交をかわしたコトハ先輩と涙の別れ。再び形而上セカイへ舞い戻りループを目指すのでした。

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第11章 犯人はサクヤ

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  • 推理回
    • 全ての攻略ヒロインを総当たりしても滅亡を防げなかった主人公くんとユネ。今までの情報を持ち寄って作戦会議です。今まで主人公くんたちは2018年12月2日から12月25日までを繰り返していました。主人公くんをループさせる能力を持つユネは、他の第三者も一緒に飛ばしているような気がすることに気づき、この存在を「敵」と見なしていたのです。しかし、「敵」は主人公くんたちよりももっと前にタイムリープしていたのだとしたら?こう考えると主人公くんが音楽教師としての記憶を持つことに整合性がつくのです。主人公くんは音楽教師としての記憶をドラッグにより消去され、そのうえで12月を繰り返していたのかもしれないと推測します。そしてまた、ユネは何度もタイムリープを実行するうちに、より前に時間を戻せるようになっていました。と、いうわけで主人公くんは2018年12月よりも前にタイムリープ!!!この過去跳躍によって主人公くんは全ての記憶を取り戻します。主人公くんにドラッグを使ったのはサクヤであり、彼女は自分と主人公くんが結ばれないので、2017年12月からタイムリープを繰り返したのでした。

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第12章 破壊の美学と二重ループトリック

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  • 解答編
    • (1) 物語の構造が明らかにされる章です。ポイントとなるのは「破壊の美学」と「二重ループ」。まずは「破壊の美学」から述べていきます。20世紀の現代アートは今までの美術の価値観を大きく変えました。ここで象徴となっているのがデュシャンの「泉」と呼ばれる作品で、これはただの便器を芸術品と見なしたものでした。ここから現代アートは従来の価値観とは異なる表現に入っていったと本作では位置付けられています。それ故、「泉」が発表される前の1917年で文明レベルを切り離し、古典芸術のみ身に付けさせる空間をつくりあげようとしたのでした。これは戦間期イタリアに始まり、外界と隔絶されたクローザという街に形成されました。文字や記号を排し、芸術のみを伝達手段とする空間の形成・維持です。クローザは災害により消滅するのですが、その当時の状況を描いた『クローザの失楽園』という作品を世に残すこととなります。それはいうなれば「破壊の美学」。都市が壊滅していく様をまざまざと描いた一品であり、それだけに個人の価値観を大きく揺さぶるものでした。クローザ崩壊後、ドイツでも同様の試みが行われましたが失敗し、第三の試みとして北海道に作られます。そう、それが本作の舞台となる芸術系箱庭世界だったのです。主人公くんの父親はその事業を引き継ぎ、クローザ同様に箱庭世界を崩壊させようとします。息子だった主人公くんは父の悪行を防ごうと箱庭世界に音楽教師として赴任してきたのでした。異端児であり箱庭世界から追放されたリンカ先輩とはその時に知り合い、悪行を止めるために計画を練っていたのです。ここまでが「破壊の美学」についてです。
    • (2) 続いて「二重ループ」について述べていきます。主人公くんの父親は『クローザの失楽園』を再現するために、箱庭世界を崩壊させる担い手を探します。その時に白羽の矢が立ったのがギドウ先輩だったのです。ですが、主人公くんの活躍により世界崩壊は食い止められ、めでたし、めでたしで終わっていたのです。ところがどっこい、なんとギドウ先輩は主人公くんと同様にループの能力を得ていました。そのため、世界崩壊が失敗に終わると、ギドウ先輩がループを起こしてしまうのです。ちなみに主人公くんの相方がユネだったように、ギドウ先輩にも相方がいます。それがイモウトのサクヤでした。ギドウ先輩が過去にパートナーを飛ばす弓の役、サクヤが記憶を保持したまま過去に飛ばされる矢の役ですね。こうして今度は世界崩壊を実現させることに成功するのですが、世界崩壊が実現すると今度は主人公くんたちがループを起こしてしまうのです。こうして二重ループによるイタチごっこが始まります。これが「二重ループ」のギミックです。
    • (3) それでは、問題を解決するにはどうすればいいでしょうか。それはギドウ先輩に「破壊の美学」を諦めさせることでした。芸術に対して真摯なギドウ先輩は、従来の芸術の枠組みに囚われないリンカ先輩に激しい嫉妬を抱いてしました。そこを主人公くんの父親に唆されたのです。それ故、「破壊の美学」に取りつかれることになったのですが、それは本来のギドウ先輩の芸術ではないだろうとキリエやコトハ先輩が説得します。ギドウ先輩とライバル関係にあったからコトハ先輩だったからこそ、その美意識は届き、ギドウ先輩は諦めることになります。ですが、今度はギドウ先輩が自殺しようとしだして、これまた問題に。ここに駆け付けたのが、イモウトのサクヤであり、サクヤの活躍によりギドウ先輩は自分が背負った罪を認識し、それを原動力に美術作品を作ることで贖いをすることになったのでした。
    • (4) サクヤの口からは今迄のループの秘密が語られます。主人公くんが音楽教師として赴任すると世界崩壊は必ず防がれてしまうということ。そのため主人公くんが箱庭世界にやってくるとすぐに捕縛し、外のセカイの記憶を抹消するため304日間監禁していたこと。サクヤは落としどころをつけるために、世界崩壊を実現させる一方で、町の住民の命を救うという結論に達したこと。それ故、第7章のサクヤ√では、町の住民を箱庭世界から逃したのだということ。ここで終わっていればサクヤ的には主人公くんと結ばれ、住民の命は救われ、兄の野望も達成できるというハッピーエンドだったということ。しかし、それは主人公くんに受け入れられず、ループされてなかったことにされてしまったこと。サクヤの歪んだ愛の告白がつげられるのでした。

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最終章 消滅するユネを救え!

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  • 今度は主人公くんが弓の役割となり、ユネたちを過去に送り出すギミック
    • タイムリープを発動させるリンゴは2つで1つ。赤いリンゴを食べた者は弓の役割となって青いリンゴを食べた者を過去へと送り出します。青いリンゴを食べた者は矢の役割となって記憶を保持したまま過去へと送り込まれます。しかし、赤いリンゴを食べた者には代償があり、過去飛ばしには自分の生命力が必要だったのです。ユネは最初声を失い、そして最後にはその存在が消えかかるのです。せっかく世界の終わりを乗り越えられたのにユネは消えちゃうの?消滅していくユネを前に、主人公くんはリンゴギミックを発動。最後のループで主人公くんは2018年12月2日ではなく2017年にタイムリープして周回をやりなおしました。そのため、1周目と同様に、2018年にリンゴを収穫する機会が発生するのです。この時主人公くんはユネにリンゴを食べさせず、冷蔵してとっておいたのです。そしてクリスマスイブ、主人公くんは今までとは逆に赤い方のリンゴを食べ、過去飛ばしの力を得ます。一方青いリンゴは食堂のオバチャンに頼んでアップルパイに入れてもらい、みんなに食べさせていたのです。こうしてループの起点をクリスマス・イブに作って置いた主人公くんは、クリスマスにループの力を発動して、ユネが消滅する1日前にみんなをタイムリープさせたのです!!!主人公くんが赤いリンゴを食べたことにより、ユネが赤いリンゴを食べた歴史が覆されユネ復活!!ついでに主人公くんにも黄金のリンゴの祝福が訪れ八方皆良しのGOTSU-GOU-SYUGI!ギドウ先輩は皆に贖罪を行い、主人公くんとはメロス展開を発動します。俺を殴れ!ってやつね。ギドウ先輩の心情吐露は、ヴィア・ドロローサ(苦難の道)を例に出し、一生十字架を背負ってゴルゴタの丘をのぼるという覚悟を示すシーンがステキ。
    • 文化祭では主人公くんの伴奏でユネがアメイジング・グレイスを歌います。タイトル回収!!この時、絵画と共にアメイジング・グレイスの解説が入った際には、今迄のプレイ時間の積み重ねもあり、感慨深いことこの上ありませんでした。そしてユネの誕生日、主人公くんはついにユネに想いを告げようとします。しかし、逆にユネからその想いを告白されるのです。何度もループを繰り返し、困難に立ち向かい、運命共同体となって、一蓮托生した絆はとても強いものになっていました。ユネの告白を受けて、主人公くんも誕生日プレゼントに懐中時計を渡します。告白の前にあったユネの真名「悠音」の解明もグッときましたね。長い長いループの果てに、世界の終わりを乗り越え、さらにユネの消滅も救い、物語は幕を閉じます。ハッピーエンド!
    • ちなみに第12章でサクヤを受け容れていると、サクヤエンドとなります。ユネが正史扱いですが、主人公くんのことを想い続けたサクヤが報われないのはあまりにも可愛そうなので、スタッフの皆さんにより、サクヤエンドが入ったのかもしれません。推測ですが。

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