雑録

その日の獣には、大切な家族ができたのだ「深浜祈莉シナリオ」の感想・レビュー

シナリオ構造は他の2ヒロインと同じ。力を求める→悪魔契約→代償にビビる→力を返却する。
祈莉シナリオで他と異なる部分は、解約の際主人公だけでなく2ヒロインも同行すること。
これにより、ぼっちだった祈莉に仲間が出来た感を強調したつもりなのであろう(推測)。
だが、祈莉シナリオでメインとなるのは、悪魔の正体と主人公の母の過去の真相。
母親の悲劇のシナリオをハッピーエンドにリライトし、劇を成功させ悪魔を成仏させる。

祈莉シナリオというよりも伏線回収の要素の方が強い

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  • 演劇の台本「ソノヒノケモニハ、」と契約者クロガネの謎の回収
    • 深浜祈莉はぼっち少女で主人公くんに声をかけられたことからきゅんきゅんし主人公くんの演劇仲間に加わります。体験版でチームが空中分解しかけた際に、契約者クロガネから素晴らしい脚本を与えられ、内部対立を収束させます。ではその脚本とは何だったのか?この謎の解明が回収されます。脚本は獣化させられた男の呪いを少女が自己犠牲により解くという内容でした。この脚本の書き手は主人公くんのママンであることが判明し、叶わぬ恋を昇華させたものだと判明します。結末はビターエンドでしたが、ママンはハッピーエンドにしたかったのです。でもできなかった。だからこそ、タイトルに「ソノヒノケモニハ、」と読点を打ったのでした。
    • 一方で、悪魔契約を持ちかける契約者クロガネはどんな存在なのか。この脚本「ソノヒノケモノニハ、」は結局、事故死者がでたため演じられずに終わりました。(多分この死んだ人がママンの想い人だったんじゃない?)。で、この劇が完成されなかったため、クロガネは成仏できず、誰かに劇を完成して欲しかったのでした。以上によりクロガネが代償と引き換えに力を与えるという謎が回収されました。
    • 演劇とフラグ構築の内容は、まぁ他のシナリオと似たり寄ったり。力を得て演劇の練習が上手くいくようになると主人公くんとフラグ構築するが、そのせいで代償を捧げることが怖くなり、主人公くんと一緒に契約リセットに向かうという展開。祈莉√では主人公くんの他に他2ヒロインも説得に参加してくれます。そして自分たちの力だけで劇を成功させると豪語。祈莉√の場合は、ホントウに劇が成功します。主人公くんと祈莉はママンとクロガネの想いを知っていたからこそ、原作改編。少女の自己犠牲により獣化が解かれるオチを再構築し、二人で家族を作って幸せになったエンドにしてしまうのでした。劇の成功とママンの恋心が伝わったことによりクロガネは満足して成仏。この作品のホントウの主役(救済されるべき存在)はクロガネでした~という終局部分を見て、物語は幕を閉じます。
    • 作品のコンセプトは「エゴ」だったらしいんですが、ライターたちはきちんと自分たちが表現したい主題を理解し、納得した形で「エゴ」を表現して、読者に提供したのでしょうかね?皆さまはどう思いますか?

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