2019製品版

『9-nine-はるいろはるこいはるのかぜ』の感想・レビュー 

他者に依存し救済してもらうことを願っていた少女が自力救済に目覚める話。 百合友情パワーでシンデレラコンプレックスを打破するシーンが一番の見所。 お互いにオタクでぼっちだった希亜と春風の関係性が良い味出しています。 主人公が身体を張って戦う中、…

MUSICUS! 学園祭バンド編(「尾崎弥子」シナリオ)の感想・レビュー

定時制夜間学校のドロップアウト組達がそのコンプレックスを学祭バンドで歌う話。 ヒロインは弥子だが佐藤、胡桃、鳥山等の青春群像劇が展開され人物描写も魅力的。 学園編だけでも一本作れそうな勢いであり胡桃などもう少し掘り下げてもよさそう。 この学園…

MUSICUS!「香坂めぐる」シナリオの感想・レビュー

認知症で余命幾許もなく孤独死寸前の老人にライブを捧げる話。 香坂めぐるは母子家庭で、母に芸能活動を強制され虚無的な幼少期・思春期を過ごした。 しかし母親は富裕層の男と再婚、めぐるも解放されるのだが拠り所を失う。 自殺しかけていためぐるの生きる…

MUSICUS!「来島澄」シナリオの感想・レビュー

音楽に固執し女のヒモとなり作曲を続けるが、堕胎を命じられた女は事故死してしまう話。 この√は花井三日月を捨てロックバンド「Dr.Flower」を解散した後の世界線。 主人公は自己の音楽性を追求し作曲を続けるが他者を顧みず袋小路に陥ってしまう。 路上演奏…

MUSICUS!「花井三日月」シナリオの感想・レビュー

花井是清の死により提示された「音楽とは何か」という問いの答えを見つける話。 映画『ボヘミアンラプソディー』の様にバンドグループの栄枯盛衰が描かれる。 主にインディーズ編・メジャー編・硫酸で顔を焼かれる編で構成されている。 インディーズ編では如…

喫茶ステラと死神の蝶「火打谷芽以」シナリオの感想・レビュー

「火打谷、部活辞めるってよ」。人間関係を拗らせ退部に追い込まれた少女の話。 火打谷さんのメカクレヘアーはファッションではなく異能の目を隠すためであった。 その異能とは他者の陰気を視覚化し吸い取る能力であり、色々な人を救ってきた。 しかし部活仲…

喫茶ステラと死神の蝶「明月栞那」シナリオの感想・レビュー

家族ゲー。途中から『CLANNAD』展開になり主人公と父親が和解する話がメインとなる。 死神要素を掘り下げると思いきやサクッと解決し受肉して人間形態へ。 (栞那さんに関してはどうして死神になったのかという経緯も捨象される) 主人公は栞那と結ばれるも「…

喫茶ステラと死神の蝶「墨染希」シナリオの感想・レビュー

ゆずソフト恒例の複数シナリオライターの弊害:シナリオ間格差が発動!! 「赤い蝶」にまつわる赤磐神社の伝承を巡る話だが薄っぺらくてダレる。 幼馴染から恋人へと変わる関係性変化を扱う所まではまだ比較的読めるのだが。 フラグ構築後の伝承パートはどう…

喫茶ステラと死神の蝶「汐山涼音」シナリオの感想・レビュー

努力と技術で境遇を切り拓いて来た者ほど拠り所の能力が否定されると精神崩壊する話。 菓子作りの才を持ち辣腕を振るってきた涼音だが会心のケーキが否定されると挫折。 コスト面で採用されなかったのではなく味に問題があるのではないかと疑心暗鬼に駆られ…

喫茶ステラと死神の蝶「四季ナツメ」シナリオの感想・レビュー

人生を諦観し生きる気力を喪失した少女が、生命への意志を取り戻す話。 幼少期に病弱で入院生活を強いられたナツメは早熟して達観し心が冷めていた。 さらに自分の入院のせいで両親の喫茶店を開く夢を潰したと思い込んでいたのだ。 実はナツメはシナリオ冒頭…

きまぐれテンプテーション(製品版)の感想・レビュー

アパート怪死事件の探索謎解きゲーを、陰陽師と怪異と可愛い助手で味付け。 新興宗教の洗脳を受け霊体となった住人たちを対話によって解放していく。 住人たちが抱えていた過去のトラウマを解きほぐせ! 主人公くんもまた霊能力を持っていたため排斥されたト…

スタディ§ステディ「来宮なのか」シナリオの感想・レビュー

スクカ上位のクラスで人気者なあざとい系少女が獣医を目指すのを支える話。 知識はあるが臨床には臆病だったなのかを支援して勇気を与えよ! しかし折角の獣医モノ設定を活かせず独自性のあるものは牧場体験くらい? フラグ構築後のイチャラブイベントはこのヒロインでな…

スタディ§ステディ「掛川葉月」シナリオの感想・レビュー

「友情と恋情は両立し得るか」がテーマだが、バカギャグ抜きゲー枠。 おバカ系元気っ子の酒屋コンビニの娘が本能の赴くままに性欲に走る。 掛川さんのことをバカ友だと思っていた主人公くんは女として見れず勃起不全! 初体験は失敗に終わり女としての魅力の…

スタディ§ステディ「御前崎悠羽」シナリオの感想・レビュー

品行方正なバブミ系クール先輩にひたすら甘やかされる話。 自己の力を過信した先輩が「くっころ」に陥った所を救出してフラグ成立。 老成した雰囲気の主人公くんだから気が合ったと先輩は述べるのだが…。 主人公くんの言動を見ていると「老成」とは・・・?…

スタディ§ステディ「舞阪茉衣」シナリオの感想・レビュー

恋する一途な後輩が難聴系主人公くんを攻略する話。フラグ成立後はバブミ化。 茉衣はとても可愛いが、シナリオは単発的なイベントの羅列を表面的になぞるだけ。 もう少しイベントを絞って中身を濃くした方が内容的には深まったと感じる。 一応雪国ならではの地…

恋愛、借りちゃいました。「絵未・スミ√」の感想・レビュー

レンタル彼氏を本当に好きになってしまった二人の少女の三角関係モノ。 どちらか一方を選ぶ「VSイベント」まではそれなりに読めるが、個別はグダグダ。 選ばれなかった方が諦めることなく最後までチョッカイを出してくる。 個別√では特に印象深いイベントも…

恋愛、借りちゃいました「ちなこな双子√」の感想・レビュー

アサプロ名物バカゲー枠。内容は無い。声優さんも大変だなと思う。 兄に甘えたい願望を持つ双子の姉が主人公をレンタルブラザーとして雇う。 双子の妹は人格破綻しており声優に隠語を喋らせるためのキャラ設定。 ぶっ飛んだイモウトキャラの出現により、主人…

恋愛、借りちゃいました「空路椿」シナリオの感想・レビュー

女予備校講師が行き遅れを心配する親を安心させる為にレンタル愛人を雇う話。 本作のウリは攻略ヒロインたちが主人公くんとカネで関係を持つ重層的な構造。 しかし椿√の場合は一番の見せ場である対決イベントが発生せず数行で処理。 また、レンタル愛人を雇…

男性を癒やし抜く機械の感想・レビュー

人間の臨死状態を計測するAIが自殺を図った少女に生き甲斐を与える話。 物語の視点ギミックとしては自殺した少女=アンドロイドで主人公の語り部が実はAIであるという設定。 保護されるべき男性に対して発露される母性という経験により少女は再生する。 死に…

『ろけらぶ Location Love 電車×同級生』(製品版)の感想・レビュー

恋人関係を否定していた理由は彼女ではなく嫁にして欲しかったから、という話。 体験版ラストの尿意決壊イベントから一気に情交を重ねてフラグ構築。 責任を取るという約束を交わしたもののヒロインは恋人なんて嫌とのたまう。 主人公くんは衝撃を受けるがヒ…

ぬきたし2「SSビッグスリー√」の感想・レビュー

ぬきたし1で敵サイドとして立ちはだかってきたヒロインたち。 FDでは新たに彼女らが攻略可能となったことがウリの一つでした。 しかし、彼女らは一筋縄ではいかない凄惨な過去を持っていたのです。 基本はバカゲーなノリですが、少女救済をするところが見…

抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか2製品版 ROUTE1「秋野水引シナリオ」の感想・レビュー

バカゲーに見せかけた社会派ゲーのぬきたしシリーズ。「2」は許容と共存がテーマ。 「包摂と排除の原理」により、人間は共同体の統合性を高めるため、異端を創って排斥する。 それがマイノリティに対する差別を生み出すのだが、この問題を解決するにはどう…

流星ワールドアクター「クラリス√」の感想・レビュー

主人公くんとクラリスが過去を清算する話。過去話がメインとなる。 クラリスはスパイである主人公が命の恩人武蔵刑事を殺したと思っていた。 だが真相は武蔵刑事こそが教団のスパイであり、警察を裏切っていたのだ。 それ故、主人公くんはクラリスを人質にと…

流星ワールドアクター「小町√」の感想・レビュー

不死身のシュバルトがなぜ不死身なのかのカラクリを解いて終わり。 シュバルトは影分身の術を使っているだけで、複数いたというオチ。 教団事件は何一つ解決せず。主人公くんは事件解決よりも女を選ぶという展開。 小町とのフラグ構築の題材であるポルターガ…

流星ワールドアクター「メル√」の感想・レビュー

亡命王女に差し向けられた刺客を倒して終了。母国のクーデタは解決されない。 存在を希薄化できるコス族の存在や一子相伝の遺伝子等も色々と投げっぱ。 フラグ構築も「期間限定恋人」がそのまま相思相愛に発展しちゃった☆とかいうもの。 最後は囮捜査をする…

流星ワールドアクター「シフォン√」の感想・レビュー

ウワーイ!衣笠彰梧節大炸裂☆シナリオ投げっぱなし!!これは酷い(いつも通り)。 セグイット族(シフォンの種族)の国王が来訪し、魔獣退治の討伐隊をシフォンに命じたのだが・・・ な!なんと!!予算が無くて討伐隊運営できないよとか言い出しそのままエンド…

月の彼方で逢いましょう「日紫喜うぐいす」シナリオの感想・レビュー

泣きゲー・ホスピス枠だが、過去改変発動でご都合主義・生存エンド。感動が台無し。高校編で一度は間接的に振られるが、それはクール系知的先輩がホスピスだったから。先輩の為にと文章の研鑽を積んだ主人公くんは、他ルートとは異なり見事小説家となる。し…

月の彼方で逢いましょう「佐倉雨音」シナリオの感想・レビュー

天才だが中二でぼっちなネトゲ廃人少女を社会復帰/更生させるはなし。 両親に愛されてはいたものの結果としてネグレクトされてしまった雨音を救え。 高校時代に形成された関係性が大学・社会人になっても続き、お互いを支え合うのがステキ。 高校編では頑な…

月の彼方で逢いましょう「倉橋聖衣良」シナリオの感想・レビュー

幼少の頃に世話した親戚の娘は立派に育ったが、自分は冴えないオッサンになっていた話。 親戚の娘はJK3になっても自分に好意を向けてくれるが、眩しくて直視するのが辛すぎる。 自分は夢も目標も叶えられず社会人になりただ生きる為だけに生きていた。 社会…

月の彼方で逢いましょう「新谷灯華」シナリオの感想・レビュー

灯華は強姦により生まれた娘。母親は宗教に走り死亡。レイプ魔の父への復讐を決意する。 新興宗教の『Moon.』と復讐譚の『G線上の魔王』を青春モノでマイルドにし『シュタゲ』で味付け。 過去へ送れるメールを使って世界改変に成功し、現在の世界も過去に統…