ウマ娘「シーザリオ」ストーリーの感想・レビュー

競技で結果を示し指導者になることまで視野にいれるシーザリオに生涯を捧げる話。
シーザリオはレースと日常でオンオフの切り替えが激しい二重人格のような女の子。
だがそれは幼少期に真面目過ぎて疲労が溜まった時、両親が喜劇を教えてくれた結果だった。
その両親はウマ娘の育成及び指導に携わっておりシーザリオもその道に憧れる事となる。
名選手名監督にあらずとは分かっているが、結果を残した指導者はカリスマ性を帯びる。
それ故シーザリオはトレーナーではなく生涯を自分に捧げてくれるパートナーを探していた。
シーザリオの心意気を知ったトレーナーはエアグルーヴに背中を押されて思いの丈を告白する。
こうして競走馬再生産の「礎」になりたいと願うシーザリオと共に一蓮托生となるのだった。

シーザリオのキャラクター表現とフラグ生成過程

競走馬産業の「礎」になりたいと願うシーザリオ

個人のウマ娘一人に生涯を捧げることになるルートは多いけれど、最初から生涯寄り添ってくれと「人生」を求めて来るのがこのシーザリオのシナリオ。シーザリオは両親の影響でウマ娘の指導者になることを志しており再生産と育成に強い関心を抱いていた。いうなれば競走馬産業そのものの「礎」と成りたいと願っていたのだ。そんなシーザリオのトレーナーになるためには彼女の「こころざし」を理解し寄り添わなければならない。すなわちシーザリオに生涯を捧げることのできる人物が必要とされていたのである。主人公トレーナーはシーザリオの生き様に惚れるが、自分が彼女に相応しい人材か迷ってしまう。そんな折、エアグルーヴドゥラメンテを育てているのを見て、ウマ娘の再生産と育成に関する相談に乗ってもらうのだ。エアグルーヴはこのトレーナーの熱意を買い助言を行う。エアグルーヴとの会話の中でシーザリオの未来まで支えたいことに気付いたトレーナーは腹を括り、生涯を捧げる覚悟を決めるのであった。シーザリオに思いの丈をぶつけたトレーナーは彼女のパートナーとして人生を捧げ、シーザリオと共に繁殖と育成により未来まで競走馬産業に尽くすことになる。トレーナー契約の時点で既にプロポーズであり、契約書は婚姻届けとも言うべきもの。寧ろ、一生涯をシーザリオが礎になるためだけに賭けるものであるため、とてつもなく重いものであった。
 

ウマ娘の再生産~繁殖と育成~

フラグ生成後は、彼女がなぜ二重人格のようにオンオフを切り替えるようになったかが語られることとなる。そのきっかけは両親が喜劇を見せてくれたからであった。幼少期のシーザリオが競走馬業界の「礎」を目指し始めた頃、気真面目過ぎる性格が災いして勉強漬けであり疲弊気味であった。そんなシーザリオを見かねた両親は彼女を喜劇に連れて行く。そして勉強漬けになるのではなく人生を楽しむことの大切さを教えてくれたのである。こうしてオンオフの切り替えを学んだシーザリオはオンでは戦士にオフでは少女になるのであった。彼女の人格形成には喜劇が重要であったので、トレーナーもユーモラスに描かれる。シーザリオと広報用写真を撮ることになった際にはスーツでバッチリと決めて大袈裟に振る舞って笑いを買い、夏合宿でシーザリオが焦燥感を抱いた時には自ら喜劇を演じるのだ。トレーナーがピエロとなることでシーザリオは笑いを取り戻し、生涯を誓ったパートナーがいることの強みに安心するのであった。


単なるトレーナーではなく生涯寄り添うパートナーを求めるシーザリオ
ドゥラメンテを育てるエアグルーヴを見て助言を求めるトレーナー
シーザリオの未来まで支える決意をするトレーナー
シーザリオに全てを捧げる決意をする
シーザリオに告白するトレーナー
トレーナーの告白を喜んで受けるシーザリオ
婚姻届けよりも重い生涯を誓う契約書
トレーナーに惚れ込んでいくシーザリオ
トレーナーの喜劇的振る舞いに安心感を覚えるシーザリオ
トレーナーをパートナーとし心を落ち着かせるシーザリオ

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