ウマ娘「ヴィブロス」シナリオの感想・レビュー

ブランド志向で金遣いの荒い富裕階層の甘やかされたメスガキが本当のトキメキを見つける話。
ヴィブロスは富裕階層の子女であり学生の身分でブランド品の新作を買い漁る成金趣味であった。
彼女はそれをトキメキと称し、得られた分についてはきちんとそれ相応の結果を出せていたのである。
ヴィブロスはまた甘え上手でもありパパ活をするメスガキのように何でも手に入ると人生舐めていた。
そんなヴィブロスが望んでも手に入らなかったものが、ドバイとトレっちだったのである。
ヴィブロスにとって自分がトレーナーと見染めた人から契約を保留されたことのショックは大きかった。
(結局は彼女の早合点でありトレっちは自分がドバイに連れて行けるか検討していただけだったのだが)
またトレーナーとの交流の中で新作ブランド品の買い漁り行為についても見直しが図られていく。
ヴィブロスにとってのトキメキやキラメキは単なる物欲ではなくトレーナーそのものになったのだ。

ヴィブロスのキャラクター表現とフラグ生成過程

世の中を舐め腐ったクソガキムーブ

ヴィブロスの第一印象は他者に甘えることで自分の要望を通し高級新作ブランド品を買い漁るクソガキ。トレーナーとの最初の出会いもママ活の帰りであった。ヴィブロスは学園のトレーナーのリサーチは怠っておらず甘えさせてくれる自分の言うことを聞いてくれる候補を選んでいた。その筆頭がトレっちであり、最初の出会いからイキナリブランド品の買い物に付き合わされ、しまいにはアイスをたかられることになる。ちょっとこのガキ世の中舐めすぎなんじゃね?とプレイヤーに思わせることができれば大成功!ここからヴィブロスの精神的成長が描かれていく。
 

ちょっと甘えるだけで全てが自分の思い通りになってきたメスガキ

まず逆スカウトに対するトレーナーの保留事件。トレーナーはヴィブロスの人格とは関係なく自分の力量で彼女をドバイにつれていけるかどうか検討するため契約を保留する。だがこれまで自分の要望が全てスンナリ通ってきたヴィブロスにとって、保留にされたことのショックは大きかった。それ故、随分しおらしくなりトレーナーにしずしずと申し開きに来る。ヴィブロスは自分が調子に乗っていたことを殊勝な態度で反省していることを分かってもらおうとしたのである。だがこれも真相を知ると手の平をひっくり返し。即座にトレっち呼びに戻り、フランクリーに接するようになる。
 

高級新作ブランドだけがトキメキではないことに気付く

続いてブランド品買い漁り問題について。ヴィブロスは学生の身分でありながら高級新作ブランド品を買い漁る趣味をしていた。ブランド品を持つこと自体は悪い事ではない。だが、ヴィブロスの買い方はカネの価値を分かっていない成金趣味のような買い方であった。そんなヴィブロスにトキメキはブランド品だけではないというワカラセタイムが始まるのだ。トレっちは私物の鞄を使い込んでいたのだが、ヴィブロスはそれを破損してしまう。その代わりとしてトレっちに合うブランド品を探してあげようとするのだが、なかなか見つからない。結局、お眼鏡に叶ったビンテージ物の鞄があったが、それは販売員の私物であり、その昔妻に貰った大切な物だと言う。これを聞いてトレっちは自分の鞄も思い出の詰まったものであることを思い出し修復して使うことにする。これを見たヴィブロスは新作ブランド買い漁りだけが価値ではないと気付いていく。
 

トレーナーこそがヴィブロスのトキメキ

最終的にヴィブロスの価値観はトレーナーそのものになる。ヴィブロスは夏合宿で頑張ったゴホウビに超高級リゾートでのバカンスをトレっちと一緒に楽しむことになる。だがここでヴィブロスが掲げていたのが、トレっちがしたいことをしてあげることであった。トレっちは夕食の希望の際、海の見える場所と応えようとするのだが、なんとオーナーがその会話に割って入り、超高級ディナーに誘うのであった。トレっちは当然ヴィブロスがオーナーの誘いを受けると思っていたのだが、なんと彼女はトレっちに尽くすことを初志貫徹するのであった。こうしてヴィブロスのトキメキの価値観は高級ブランド志向からトレーナー志向へと転向したのであった。

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