【感想】ゴールデンカムイ4期7話「杉元はアシㇼパさんが決意したアイヌ民族地位向上のための第三の道を信じることにした」

アシㇼパさんを勝手に神聖視し救いを齎す信仰の対象として見てきた杉元は白石に説教され考えを改める。
アシㇼパさんはアイヌ民族独立戦争の指導者になる道も、日常に埋没して民族問題から目を背ける道も否定する。
金塊がアイヌのために使われる第三の道を模索することをアシㇼパさんは決め、杉元はそれを信じることにする。
樺太編ではお互いをお互いが思う故に擦れ違っていた二人だが、こうして更なる親愛の念を深めたのであった。
アシㇼパさんは杉元が自分のために獅子奮迅する姿を見て、道理があるなら自分も一緒に地獄に落ちる覚悟を決める。

樺太編で擦れ違っていた杉リパがお互いを尊重して更なる親愛の情を深めた!

アシㇼパさんと鶴見中尉の舌戦
  • アシㇼパさんが選んだ第三の道
    • これまでアシㇼパさんには二つの道が提示されていた。一つはウイルクやキロランケが残した道で、それはアシㇼパさんをアイヌ民族独立闘争の指導者とする道であった。これに反対するのが杉元でありアシㇼパさんを戦争に巻き込むことは断固反対であり、コタンに戻ってアイヌとして平和裏にヒンナヒンナして欲しかった。これが第二の道であった。杉元がアシㇼパさんに入れ込んだのは、その純粋無垢なイノセントな所であり、戦争で穢れてしまった自分に救いを齎す存在として自分勝手な神聖視を抱いていたのである。だがそれはアシㇼパさんを本当に見ていないのと同義であり、彼女は樺太編を通して極東少数民族の現状を見ることで、精神的に成長しており、コタンに戻って民族問題を見ずにヒンナヒンナすることは出来なくなっていたのだ。そんなわけで杉元とアシㇼパさんには擦れ違いが発生してしまっていたが、杉元は白石に説教されることで、考えを改め、アシㇼパさんを信じることにしたのである。
    • 樺太先遣隊が鶴見中尉と合流した際、アシㇼパさんと鶴見中尉の間で舌戦が繰り広げられるのだが、鶴見中尉がアイヌ民族のことなど考えていないことは確定的明らかであった。アシㇼパさんの行動にピンときた杉元はそれに呼応し逃げることになる。第七師団の精鋭との戦いで杉元は傷つくが近接戦では無類の強さを誇り、折角月島が狙撃に成功したのに、不用意に近づいた鯉登を返り討ちにし逃走に成功する。頭巾ちゃんに助けられた杉元たちは連絡船に乗り込み樺太から脱出。谷垣はインカラマッを人質に取られているためここでお別れとなる。連絡船では鯉登パパの率いる艦船との戦いとなるが艦砲射撃で流氷を割らせ距離を稼ぐと流氷の上を渡って北海道に帰る作戦を決行。途中、漁に出ていたアイヌの小舟に拾われることになり、無事に北海道へ帰ってくることとなった。
不死身の杉元大暴れ!
アシㇼパ追跡よりも鯉登の命を優先する月島
キロランケと日露戦争
杉元と一緒に地獄に落ちる覚悟を決めたアシㇼパさん