ブルーアーカイブ「like no tomorrow」の感想・レビュー

学祭バンド物語。少女たちが楽器練習・理論勉強・協同訓練・糖分補給を行い入選を目指す話。
イベスト「-ive aLIVE!」において栗村アイリは自分を変える為に仲間達と学祭バンドを組んだ。
そこではアイリのアイデンティティ拡散と精神的成長、仲間達との絆が描かれた。
では具体的に舞台裏ではどのような練習を行っていたのか。それをテーマにしたのが本作である。
JK仲良し4人組が時に衝突、時にワチャワチャしながら青春する日常の1ページが綴られていく。
個人的な見所としては宇沢レイサであり、彼女がスイーツ部に受け容れられているシーンに涙した。

JK仲良し4人組+1の学祭バンドの青春の日々が綴られていく物語

楽器練習・理論勉強・協同訓練・糖分補給で4つのスチル

ミニゲームSLG形式でパラメーターを上げていき、各値の上昇と共にテキストやイベントスチルが解放されエンディングが見られるという仕組み。イベスト「-ive aLIVE!」で学祭バンドが組まれたが、本作では具体的に彼女たちがどのような練習をしていたのかが描かれていくことになる。SLGの能力上昇選択は楽器練習・理論勉強・協同訓練・糖分補給から成り立っているがそれぞれにイベントスチルと個別アイテムが用意されている。楽器練習では皆が疲れ果てて大の字になって寝ころび中心に頭を寄せ合っている姿が!理論勉強では真剣に勉強するアイリの一方で突っ伏して寝るカズサ、椅子にもたれてよだれをたらすヨシミ、ひっくりかえって御開帳するナツが描かれる。協同訓練ではなぜか組体操をすることになりカズサを支柱にアイリとヨシミが片膝に乗ってサボテンしナツが肩車で上に乗るポーズがキメられる。スイーツ部で腹がブヨブヨなので一人50キロ計算だとしても150kg……さすがキヴォトス人、面構えが違う。ラストの糖分補給はモチベーションアップ!バンドの賞品で稀少な高級菓子ゲットを目指してテンションを上げていくイベントが挿入される。作中では洗脳とも言われるが、こういうモチベーション管理も大事だよねと。こうしてパラメータを上げながら思い出作りが行われ、エンディングを迎える。ノーマルエンドは入選に入り賞品獲得してハッピーエンド。グランドエンドはなんと多くの取り巻きからスカウトを受けまくるエンドになる。
 

カズサに会いに来るもいなくてガッカリする宇沢レイサ
カズサがおらずしおしおになる宇沢レイサ

さて、このようにして放課後スイーツ部による学祭バンド練習の姿が描かれたわけだが、本作のもう一人のヒロインこそが宇沢レイサである。レイサはハイテンションであり他人との距離感を掴めずウザがられるためぼっち生活を余儀なくされていた。そのため中学時代にライバルであった中二病時代のカズサに付き纏いこれまたウザがられてしまったわけだ。しかしその後、先生の助力もありレイサは人付き合いを学んでいき、カズサの黒歴史も仲間達に受容されたため、レイサも放課後スイーツ部に迎え入れられたのである。このことを踏まえて宇沢レイサが現在でもスイーツ部とよろしくやっているエピソードが挿入されており、尊くて泣けた。宇沢レイサが大声で「杏山カズサこんにちはぁ!!」と叫びながら練習場に突入するも、カズサがいないことが分かりしおしおになり帰ろうとする。ここでヨシミはレイサをカズサのトモダチと認定している上、ナツがさらに「私たちの」友達と被せていく。そして遠慮するレイサに対し、ナツは放課後スイーツ「部」ではないが放課後スイーツ「団」でしょと声をかけ、ヨシミもすきなだけいれば良いじゃないとフォローし、アイリはいつでも来て良いし一緒にスイーツ食べよ?と誘うのである。さらにカズサもレイサの分までアイスを買ってきているのである。このコミュを見るだけでも、本作をやる価値は十二分にあるだろう。レイサが救われている姿に涙が止まらなかった。

レイサを仲間として受け入れるスイーツ部メンバー
カズサとも和解できており良かったね!レイサ
ケンカップルなヨシカズもあります