今回のコンテンツツーリズム論演習では『Kanon』の舞台訪問がテーマでした。
『Kanon』は舞台訪問や聖地巡礼にとって重要な位置づけの存在であるとのこと。
ゼロ年代後半『らき☆すた』の鷲宮などアニメによる地域振興のムーブメントが起こります。
その前史としてアニメでもロケハンを行い、その舞台が観光資源化する現象が生じます。
その火付け役となったのが、京アニの『ハルヒ』や『Kanon』だったのです。
故に現在のコンテンツツーリズム研究では『Kanon』を押さえておくことが必要なのですね。
『Kanon』のノベルゲーム史上の歴史的意義
- ノベルゲームと恋愛ゲームの誕生
- 従来のゲームクリアを目指すAVGと区別され、シナリオを読ませることを主眼としたゲーム、所謂ノベルゲーが誕生したのが1992年のサウンドノベル『弟切草』と言えます。さらにバブル崩壊後の性愛意識の変化により、ナンパゲーから恋愛ゲームに転換していったのが、『同級生』(1992)や『ときめきメモリアル』(1994)でした。
- システムの洗練 ザッピングシステムとシナリオフローチャート
シナリオの洗練と葉鍵の時代
- シナリオの洗練(1) 葉鍵の時代と泣きゲーの確立
- そしてシナリオの洗練が起こったのは、所謂葉鍵の時代です。Leafはヴィジュアルノベル三部作として『雫』、『痕』(1996年)『To Heart』(1997年)を次々とリリースします。そしてLeafの後を追うかのように、Keyの前身であるTacticsが『MOON.』(1997年)や『ONE~輝く季節へ~』(1998年)を発売します。そしてTacticsのスタッフ陣が独立しKeyを立ち上げた際の第一弾が『Kanon』(1999年)だったのです。これらのLeafやKeyは、葉鍵と括られて90年代後半に所謂「泣きゲー」というジャンルを確立したのです。
- シナリオの洗練(2) win95によるネット普及と二次創作の興隆
- この時代には葉鍵に影響を受けた人々が二次創作としてSSを作り出したことも文化的潮流として指摘できます。ゲーム版では、マルチエンドによりわざとメーカー側から明確な正答が出されませんでした。それゆえ、プレイヤーに解釈がゆだねられるカタチとなり、盛んに考察が行われるようになり、自らの願望の表象としてSSが書きまくられるようになったのです。こうしてwin95によるインターネットの隆盛もありLeaf図書館やKeySSリンクが整備されていきます。ゲーム本編を読む、第三者のSSを読む、自分でSSを書く、自分のSSが読まれるといった相互交流が生まれていったのです。
- 『Kanon』の重要性
- それゆえ、「泣きゲーの確立」と「二次創作の興隆」といった二つの意味で『Kanon』は90年代末期の頂点にあり、ノベルゲーム史上において、特筆すべき点を持つのでした。
- やりかた ~必要人数2人+動画撮影係り(教授)~
- (1)静修学園前のたいやき工房でたいやきを買う
- (2)人物A(あゆ役)たいやきを持ちながら突進
- (3)人物B(祐一役)「お箸を持つ方によけるんだ」バッ
- (4)人物A(あゆ役)と人物B(祐一役)がぶつかる
- (5)人物A(あゆ役)倒れて「左利きぃ~~」とうぐぅする